テキストサイズ

鬼の姦淫

第3章 鬼神との誓約



「どんどん潤ってきているのは自分でも分かるはずだ。 鬼の体液は痛みさえも消し去る。 わたしの先走りを塗り付けられて、悦い頃合いだろう」

「…そん、な…っ、ああっ」

割れ目に添わせた彼の指が両側を挟み、左右に引き寄せられる感じがした。
入っている自身の塊を包むように揉み始める。
そうされると、否が応でも繋がっているのを意識せざるを得なくなる。

ぐちぐちとくぐもった音が鳴り、ある一点が指先の動きに巻き込まれるたびに声が出そうになった。

仲正さんがじっと私のそこに視線を注いでいた。

「我慢するな。 男を半ばまで咥えて、足りなくなってきたか······外側にめくれた襞が欲情して真っ赤だぞ」

体勢を浅くした状態でゆるゆると小突かれ続け、私の上半身と視界が細かく前後に揺れた。

「ぁあ…ああっ…ああ…っあ、いやっ…」

先端が抜かれる直前で擦られる。
また入ってくるときに硬い茎が、私のお腹のすぐ内側にずくんと重苦しい圧迫を与えてきた。

交互に異なる感覚はいつしか一緒くたになって、私の指先から力が抜ける。

仲正さんがあの日にしたのと同様に、私の頭の代わりに今度はお腹の表面を撫でてきた。
私はされるまま動かないでいた。

彼の抗いきれないなにか。
その正体はなんだろう?

「この角度は女の好きな所を擦るだろう。 ここを亀頭で抉られるのはどうだ? 表面の花芽は耐えきれずに充血してるようだが」

彼の話す言葉はとても卑猥に思え、けれど私の様子を伺っているようにも取れる。

花芽と言われたその部分。
軽く触れられるだけでも剥き出しの神経に電流を送られてくるかのようだ。
それの周りをぬめった指の腹が小さな円を描く。

「はっあっ…そこっいや…あぁっ」

私は仲正さん以外だったらもっと抵抗をしたのだろうか。
彼以外だったら嫌悪感を感じたのだろうか。
少なくとも漏れ出る声と水音は、きっと私の意思じゃない。

お腹を撫でる手つきもその動きも優しい。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ