いつかの君に感謝を
第2章 悪夢と葛藤
今までずっと何も話してくれなかった子がある時急に不安に思っていることや本当の気持ちを話してくれたことがある。
人に話すことは心が軽くなる。心と体は密接で心が不調だと良くなるものもよくならない。だから自分の心の内を誰かに話すことが医者として人として大事だと思う
しかし舞はそれ以前に人を信用することができない
正確には信用することが出来ないではなく、信用することに対して恐怖心やなにかトラウマがあると俺は考えている
だから俺は舞に信用してもらう、舞が頼れる存在になれるようにこうやって話しかけたりする
俺は元々患者さんとはよく話したりするが、舞と話すために部屋に行く回数が他の患者よりも圧倒的に多い
看護師や俺の金目当ての人達には「堀北さんのご機嫌取り大変ですね」などと言った声をかけてくる
これは俺が好きでやってることだ。それに舞は好きでこんなことしているわけではない。自分を守るために本当の自分を隠してこうしている
本当に俺と会わない間に何があったんだよ……
教えてくれよ舞………
舞は俺がこんなことを思っているだなんて少しも思っていないのだろうがな