Biastophilia💋
第1章 Biastophilia
だが、私は吐き気とそれを上回る強烈な快感によって覚醒した。
就寝中、私の膣内に我が物顔で侵入していたペニスは、最奥を目指しながら乾いた音を立てて蠢いていた。
性行為の終盤とも言えるのに、
甘ったるい嬌声は出なかった。
いや、出せないのだ。
喉仏付近にある両側の頚動脈を両手で強く圧迫されていて、呼吸すらままならない。
だが、低酸素症とオーガズムは結合する。
まるで廃人にしてしまう依存薬物を摂取した時のような、強い快感が身体全体を巡っていて、最高の気分だった。
ひょっとこの仮面を脱ぎ、荒い息を吐きながら腰を振る男の瞳孔は大きく開いていた。
やはり、聖司だった。
激しいピストン運動と連動して、首に掛かる圧迫感も強くなっていく。
無言で性の捌け口として徹底的に犯していく私を見つめる彼の瞳からは、すっかり理性が剥がれ落ちていた。
凝視しているだけで喰われると思ってしまうその瞳は、凶悪そのもの。
私の好きな狂気を孕んだ眼で、全身に鳥肌が立った。
そうよ、そうなのよ。
疑似レイプでは決して味わう事の出来ない、
この無力感。
この無力感が大好きだったの。
最高よ、間違いなく絶頂の高みだわ。
貴方を愛している
殺して