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狂炎~狂った情炎に焼かれて~

第2章 侵食汚染



「そうか、受験生だもんな」
付近に偏差値があまり高い大学がないため、大学受験を希望している三年生でもガチガチに勉強しているのは少ない。
「親父が良い大学行けってうるさいんだよ」
よっぽど父親に良い大学に行けと言われたのか露骨に嫌そうな顔をした。塩崎の表情が動いたのをp見て俺は苦笑する。
「受験生は大変だな」
「本当にな…」
三年の担任から塩崎達の成績を見せてもらったが四人ともかなりの好成績を一年のころから維持していてた。一見勉強してなさそうに見える慶人でさえも…。それだけに周囲の期待も大きいのだろう。
「…せっかくだし、ストレス発散させてよ、日色先生」
「………は?」
かなり小さな声だったが俺は塩崎がぼそっと呟いた言葉を聞き逃さなかった。塩崎の意味不明な言葉に嫌な予感を感じた瞬間、塩崎は俺にキスをする。塩崎にいきなりキスされ、俺は驚きで目を瞠った。俺が驚いて後ずさるち塩崎が俺が後ずさった以上に迫って来る。塩崎は図に乗って俺の咥内に舌を挿れようとする。
「……っ…!!」
俺は眉をひそめ、口を開いて塩崎の舌を受け入れる、塩崎は口を開いた俺ににやりっと笑う、俺は咥内に挿って来た舌を思い切り噛んだ。俺が素直に口を開いて油断していた塩崎は俺の咥内から舌を抜いて口を押さえた。
「……あまり図に乗るな」
「…………チッ、油断したぜ」
舌を噛まれた塩崎は忌ま忌ましそうに舌打ちした。俺は塩崎を突き飛ばし、生徒会室を出た。











「……ふぅ…」
塩崎はため息を吐いた。まさか抵抗されるとは思ってなかった塩崎は蓮の思わぬ抵抗に驚いて取り逃がしてしまった。
「そろそろアイツらの塾も終わっているころだろう」
塩崎はスマホを取り出して時間を確認して、同じ生徒会の慶人に電話をかける。
『……会長が電話かけてくるなんて珍しいじゃん』
『………無視しろよ、慶人』
どうでも良さそうな慶人の声に、不機嫌な高人の声が割り込んで来た。
『………で?なんで電話してきたんだ?』
面倒そうな慶人の声に塩崎は肩を竦めた。
「……今日、蓮が生徒会室に来てたんだよ」
塩崎は日色が来ていたことを伝える。塩崎は電話の向こうで慶人がどんな表情をしているか考えて笑う。
『まさか抜け駆けしたの?』
急に不機嫌になる慶人。それもそのはずだ、日色は慶人のお気に入りだから…。

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