狂炎~狂った情炎に焼かれて~
第1章 序章~悪夢の始まり
「分かった、あまり無理しないでね」
明日休みの私に家事は任せてと言う茜に家事を任せ俺はシャワーを浴びて自室に戻った。
「じゃあ、クラス委員とか諸々決めるぞ」
このHRが終われば赴任しして最初の週の授業は全て終わる。過疎った田舎の高校とあって最初はどん気合い入ったな不良がいるか構えていたが、蓋を開けてみれば大人しい奴らばっかりで大したことなかった。クラス委員決めもさっさと済んで、今日一日の授業はすぐに終わった。
「日色先生…」
HRを終え、職員室で書類を裁いていると教頭の岡山が声を掛けて来た。
「すいません、実は日色先生の前任者の清瀬先生は生徒会の顧問をしていたんですよ…できればそれも引き継いで貰えないかな?」
「分かりました」
「ウチは生徒数が少ないですから生徒会の仕事多くないと思いますので、日色先生の時間に余裕がある時に様子を見に行ってください」
岡山が数回、俺の肩を叩いて去って行った。仕事が一段落付いた俺は生徒会に顔を出すべく、北棟の生徒会室に向かった。ここには美術室や音楽室、化学室もこの北棟にある。
「うーん、どこにあるんだろう?」
「あれ?やっぱり日色センセーじゃん?」
慶人が俺が俺を見付け近付いて来た。
「こんなところで何してんの?」
「生徒会室に行こうと思って…」
「ふーん?じゃあ俺が案内してあげるよ」
慶人は俺を案内する、慶人は階段を上がり三階の奥のほうに向かう。
「着いたよ、日色センセー?」
慶人は生徒会室のドアを開けて中に入る。
「……慶人か?滅多にここに来ないのに珍しい」
「来る気なかったけど、途中で日色センセー見つけちゃってさ?一緒に来ちゃった?」
ペロッと舌を出しながらサボり宣言する双子の兄に高人は肩を竦めた。
「……珍しい、慶人がここに来るとは」
奥の資料室から出て来た亀山が慶人の存在に驚く。
「………お前、普段どれだけサボってたんだ?」
「へへ…」
生徒会室に来ただけでここまで珍しがられる慶人に俺は咎めるような視線を向ける。慶人は俺の冷たい視線に愛想笑いを浮かべる。
「……って、日色先生?どうしたんですか?こんなところに来て」
高人が俺に気付く、遅れて生徒会副会長の亀山が俺の存在に気付いた。
「あぁ、清瀬先生の代わりに生徒会の顧問を引き受ける異なった、よろしく頼む」
俺が事情を説明すると亀山達が顔を見合わせた。