飼い猫 🐈⬛🐾
第3章 認めない
「ほ〜! 暫くやってなかったけど
詩史、強いな! 久しぶりにやると 白熱するな♪」
「本当だね! 久しぶりで 楽しい♪
詩史に 負けちゃった〜☆」
紫優くんが お父さんに向き直って 会話する。
その間も 紫優くんの指は 私の手の甲を
撫でる。
や… だ…
紫優くんの 温もりに 絆される…
気が する。
息が上がって… 堪らずに 目を瞑る。
「さて… すっかり 長居させて貰っちゃった!
ご馳走様でした!」
紫優くんは パッと 手を離して 立ち上がると
両親に お辞儀した。
「ええ〜 もぉ 帰るの?」
お父さんが駄々を捏ねて お母さんに怒られて
いた。
「じゃあね 詩史。 ご馳走様。」
俯く私の頭に 紫優くんの手が乗って 離れた。
「…っ!」
なんで? なんで?
ドキドキ する… ?
いつもなら もっと 喚いて
紫優くんに嚙みつくのに…!
何も… 言えない…
「…詩史 紫優くんを 玄関まで
送ってあげなさいな。」
お母さんに言われて…
無言で 立ち上がる。
「見送ってくれるの?」
フッと微笑んで 紫優くんが手を差し出してくる。
私は 魔法がかかったみたいに
素直に その手をとった。
紫優くんの手 温かい…
どこか 安心する。
「あ! 俺も見送り…!」
「アナタはいいの!」
「なんで〜?!」
お父さんの悲しそうな声と お母さんの制する声を 聞きながら 私は紫優くんに 手を引かれて
リビングを出た。
紫優くんに 誘導されるまま 玄関につくと
紫優くんは私に振り返った。
「じゃあね 詩史。 見送り ありがとう。」
「 …。」
紫優くんを直視出来ないまま 頷く。
紫優くんは はぁ… と小さく 溜息をついた。
「そんなに効果あるなら もっと早く使えば
良かったな…」
握っていた手を引かれて 紫優くんの胸に
抱きしめられる。
「詩史… 連れて 帰りたい…」
髪を撫でる 紫優くんの大きな手が 心地良い…
いつの間に
紫優くんはこんなに 大きくなったのだろう…?
ドキドキと 胸の高鳴りを 感じながら 思う。
手 だけじゃない…
背だって… 声だって… 大人になってる。
そこには 明らかな 男女差があって…
勝ち負けで競うには フィールドが違うんだって…
詩史、強いな! 久しぶりにやると 白熱するな♪」
「本当だね! 久しぶりで 楽しい♪
詩史に 負けちゃった〜☆」
紫優くんが お父さんに向き直って 会話する。
その間も 紫優くんの指は 私の手の甲を
撫でる。
や… だ…
紫優くんの 温もりに 絆される…
気が する。
息が上がって… 堪らずに 目を瞑る。
「さて… すっかり 長居させて貰っちゃった!
ご馳走様でした!」
紫優くんは パッと 手を離して 立ち上がると
両親に お辞儀した。
「ええ〜 もぉ 帰るの?」
お父さんが駄々を捏ねて お母さんに怒られて
いた。
「じゃあね 詩史。 ご馳走様。」
俯く私の頭に 紫優くんの手が乗って 離れた。
「…っ!」
なんで? なんで?
ドキドキ する… ?
いつもなら もっと 喚いて
紫優くんに嚙みつくのに…!
何も… 言えない…
「…詩史 紫優くんを 玄関まで
送ってあげなさいな。」
お母さんに言われて…
無言で 立ち上がる。
「見送ってくれるの?」
フッと微笑んで 紫優くんが手を差し出してくる。
私は 魔法がかかったみたいに
素直に その手をとった。
紫優くんの手 温かい…
どこか 安心する。
「あ! 俺も見送り…!」
「アナタはいいの!」
「なんで〜?!」
お父さんの悲しそうな声と お母さんの制する声を 聞きながら 私は紫優くんに 手を引かれて
リビングを出た。
紫優くんに 誘導されるまま 玄関につくと
紫優くんは私に振り返った。
「じゃあね 詩史。 見送り ありがとう。」
「 …。」
紫優くんを直視出来ないまま 頷く。
紫優くんは はぁ… と小さく 溜息をついた。
「そんなに効果あるなら もっと早く使えば
良かったな…」
握っていた手を引かれて 紫優くんの胸に
抱きしめられる。
「詩史… 連れて 帰りたい…」
髪を撫でる 紫優くんの大きな手が 心地良い…
いつの間に
紫優くんはこんなに 大きくなったのだろう…?
ドキドキと 胸の高鳴りを 感じながら 思う。
手 だけじゃない…
背だって… 声だって… 大人になってる。
そこには 明らかな 男女差があって…
勝ち負けで競うには フィールドが違うんだって…