無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「…　学校では どうするの…？ 詩史…」


「そんなの…っ！　　
今まで通りに決まってるでしょ　!!!!!
私に近づくな～　!!!!!」


一晩明けて　登校時…

私の手を　握ってこようとする　紫優くんの手を
引っ掻く様に　振り払い…
猫の様に　威嚇する。


「もぉ…！　照れちゃって♡
昨日はあんなに　甘えていたクセに♡
ツ　ン　デ　レ…！♡」

紫優くんの　笑顔が　眩しく見えて　ムカつく…！

「煩いっ　!!!!!　
私の平和な学校生活を乱すな　!!!」

「そんな事を言ったって〜
そんな骨折した片手で　どう過ごすの？
俺がちゃんと　お世話しなくちゃ　でしょ？♡
ご飯も　ちゃんと　食べさせて　あげる♡」

「結構です…！　こんな事もあろうかと
ちゃんと左で　食べれるように　
訓練してますから…！」

「こんな事もあろうかと…？（笑）
…まぁ　いいや。　
詩史がそんなに　学校では
構って欲しくないのなら　そうしてあげるよ。」


思っていたより　大人しく引き下がった紫優くんに　ペースを乱されて　困惑する。


…これも　何かの作戦なの？


じっとりと　紫優くんを　睨みながら　様子を窺う。


紫優くんは　私の視線に気がついて
にっこり　微笑んだ。

「お家では　沢山　イチャイチャしようね♡」

「煩い…！　望んでない…！」

紫優くんの言葉を　切る勢いで　喚くと
突然　左手首を捕られて　引き寄せられた。

キスマークを隠す　首の　絆創膏が　はがされて
紫優くんの　舌が　ねっとりと触れる。


「…っ！」

ピクンッ！

さっきまでの　威勢の良さは　
確実に　押さえ込まれて…

「ヤ…　しう…」

紫優くんの腕に　閉じ込められて
猫に　なっちゃう…

「ゃ…」

思わず　左手で　紫優くんのシャツを　掴む。
紫優くんの　匂い…　温もりに　蕩けちゃう…


「…望んで　ない　って？」

紫優くんの不機嫌な声に　慌てる。

「ごめん…っ　　…望んでる…！」

いつもの調子で　言い過ぎた事を反省する。

紫優くんの胸に　顔を埋めて　許しを請う。

「紫優くんが居ないと　死んじゃう…！」


私の言葉に　紫優くんは　頬を赤くして
それから　ゆっくり　口角を上げた。

私の頭を　撫でて…

「じゃあ　キスして…？　詩史…」

私を試す様に　首を傾げて　私の出方を見る。