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飼い猫 🐈‍⬛🐾

第33章 夏の 始まり

夏休み 初日


イライライラ…

私の 苛立ちは 収まらない !


勿論 苛立ちの原因は 紫優くんだ。


夏休みは 夏期講習に行く筈だった。
なのに…  


『詩史… 夏期講習なんて 絶対にダメ!
お外には 危ないヤツとか いっぱいなんだから! ね? 良いコだから 言う事 聞けるでしょ?』

って…  

んな 訳 ないでしょ!!!!!


しかも お母さんまで…

『紫優くんと勉強してくれるなら 
別に行かなくて いっか♪(塾代高いし♪)』

ぐぅ♪ と親指を立てて 
紫優くんの希望を あっさり承諾…。


嘘でしょ…

お母さん 最近 紫優くんの言う事を
聞き過ぎ じゃない?!
今や お兄ちゃんより 紫優くんに 操られてる…!

このままでは… 夏休みは 本当に
外に出させて貰えず 家猫化一直線…?!


ヤ… 嫌 なんですけど… !!!
いくら 紫優くんを好きだと 自覚しても
嫌なんですけど… !!!!

心の中で 叫び声を上げた。


前にも 似た様な事があった…

小学校の時
私はダンスを習いたくなって…
でも 紫優くんのせいで 友人関係が破綻していた私は わざわざ 隣町まで 習いに行ってた。

それから 半年くらいで 紫優くんにバレて…

『俺も行く!』とか 言い出して…
『絶っっっ対に 嫌!!!!』って 抵抗した。

『なぁに? 詩史… 自信ないの?
俺の方が 上達早そうだもんね♪』

ケンカを売られて…

『はぁ?! 誰がアンタなんかに…!
臨む所よ…!』

って ケンカを買った。

だけど… 

やっぱり 紫優くんが一緒にいると 
女子が 浮き足立っちゃって…

学校の二の舞を怖れて すぐに辞めちゃった…


あの時も 今も…
やりたかった事を 紫優くんに 奪われて…
悲しくなる。


『詩史ちゃん… ごめんね!』

夏葉さんが すごく 謝ってくれた。

そして 今回も。

「詩史ちゃん! 
紫優が 夏期講習行きを 妨害したんですって?!
今まで 知らなくて 本っ当〜に ごめんね!
今からでも どこか手配しようか?」


ううっ…
夏葉さん… ありがとうございます✨

人の優しさが 心に沁みる…

最近 涙脆くて マズイです… 


「ありがとうございます!
でも… 何かもぉ 今更なので… 
大丈夫です!」

「… そぉ…?」

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