飼い猫 🐈⬛🐾
第35章 飼い主の夏休み
夏祭りの 帰り道…
「っきゃ〜♡ 紫優くん!」
何人かの女子に 声を掛けられた。
小学校が同じ 地元の子達だった。
「久しぶり〜! 紫優くんも 夏祭り?」
「ヤダ〜! 会えるなんて 感激〜!」
詩史と手を繋いでいるのに 構わず 普通に
話しかけてくる。
流石に
有り得ない…! と 密かに苛立つ。
笑顔で対応しつつ
あしらい方を 考えていると…
「こんばんわ。」
平然と 無視されていた詩史が
絶妙なタイミングで 割って入り、 挨拶した。
名前を羅列された女子達は
不機嫌極まりない顔で 詩史を睨むが
次の瞬間は 息を呑んだ。
詩史の あまりの綺麗さに 皆一様に固まっていた。
「…っ 倉田… さん?」
「あら 覚えていてくれたの? 久しぶり。」
詩史を散々 傷めつけてきた面々に
詩史は 上品な笑顔で 挨拶する。
「申し訳ないけど 今デート中なの。
邪魔しないで くれないかしら?」
詩史の言葉に 皆は更に 固まった。
「は…? 付き 合ってるの…?」
「そうよ?」
にっこりと 微笑んで 一同を 威圧する。
その横顔が あまりにも美しくて…
ゾクッと 身震いした。
あぁ…
俺が 最初に惚れた 詩史の横顔だ…。
誰に 何を言われても 自分の信念を曲げない
聡明で 気高い 高貴な白猫…!
なんて 美しいのだろう…
見惚れてしまう…。
今までの詩史なら…
すぐに 手を離して
関係ない とばかりに
俺から 離れていったと 思うのに…
「デート」 だなんて
「邪魔しないで」 だなんて…
その横顔で 言ってくれるなんて…
参ったな…
好き過ぎて… 無理だ…
顔を覆って 項垂れた。
ズンズンと 俺の手を引いて
女子一同を 振り切って 歩いていた詩史が
ふと 俺に 振り返る。
「ぅ…わ〜〜?! 紫優くん?!
何で 泣いてるの?!」
詩史は慌てて 俺の涙を ハンカチで拭う。
「どうしたの? 今日 変だよ?」
眉毛を下げて 心配してくれる。
まるで 合格発表の時の 再現だ…。
でも
今日は あの時みたいには 抱きつけないよ…。
あまりにも 詩史が 綺麗で…
簡単に 触れるなんて 烏滸がましい…
詩史は やっぱり
すごく 高貴な 白猫だった…
「っきゃ〜♡ 紫優くん!」
何人かの女子に 声を掛けられた。
小学校が同じ 地元の子達だった。
「久しぶり〜! 紫優くんも 夏祭り?」
「ヤダ〜! 会えるなんて 感激〜!」
詩史と手を繋いでいるのに 構わず 普通に
話しかけてくる。
流石に
有り得ない…! と 密かに苛立つ。
笑顔で対応しつつ
あしらい方を 考えていると…
「こんばんわ。」
平然と 無視されていた詩史が
絶妙なタイミングで 割って入り、 挨拶した。
名前を羅列された女子達は
不機嫌極まりない顔で 詩史を睨むが
次の瞬間は 息を呑んだ。
詩史の あまりの綺麗さに 皆一様に固まっていた。
「…っ 倉田… さん?」
「あら 覚えていてくれたの? 久しぶり。」
詩史を散々 傷めつけてきた面々に
詩史は 上品な笑顔で 挨拶する。
「申し訳ないけど 今デート中なの。
邪魔しないで くれないかしら?」
詩史の言葉に 皆は更に 固まった。
「は…? 付き 合ってるの…?」
「そうよ?」
にっこりと 微笑んで 一同を 威圧する。
その横顔が あまりにも美しくて…
ゾクッと 身震いした。
あぁ…
俺が 最初に惚れた 詩史の横顔だ…。
誰に 何を言われても 自分の信念を曲げない
聡明で 気高い 高貴な白猫…!
なんて 美しいのだろう…
見惚れてしまう…。
今までの詩史なら…
すぐに 手を離して
関係ない とばかりに
俺から 離れていったと 思うのに…
「デート」 だなんて
「邪魔しないで」 だなんて…
その横顔で 言ってくれるなんて…
参ったな…
好き過ぎて… 無理だ…
顔を覆って 項垂れた。
ズンズンと 俺の手を引いて
女子一同を 振り切って 歩いていた詩史が
ふと 俺に 振り返る。
「ぅ…わ〜〜?! 紫優くん?!
何で 泣いてるの?!」
詩史は慌てて 俺の涙を ハンカチで拭う。
「どうしたの? 今日 変だよ?」
眉毛を下げて 心配してくれる。
まるで 合格発表の時の 再現だ…。
でも
今日は あの時みたいには 抱きつけないよ…。
あまりにも 詩史が 綺麗で…
簡単に 触れるなんて 烏滸がましい…
詩史は やっぱり
すごく 高貴な 白猫だった…