飼い猫 🐈⬛🐾
第38章 逃走
私の 涙ながらのお礼に
悠理くんは 少し頬を赤くして 顔を背けた。
「詩史… 悠理に 助けて貰うなんて
ルール違反だよ?
悠理も… これ以上 入ってきたら 怒るよ!」
紫優くんは 皆の前なのに
珍しく 王子様モードを捨てて
感情を 剥き出しに 悠理くんを睨む。
余程 私達のやりとりが
気に入らなかった らしい。
そんな紫優くんに 悠理くんは 取り合わない。
「行っていいよ?」と
私を逃がそうと してくれる。
「いいの? 詩史が 捕らわれて くれないから
犠牲者がまた1人… 増えるんだよ?」
紫優くんは 聞き捨てならない 言葉を発する。
何をする気?! と 紫優くんを 警戒すると
紫優くんは 突然…
乱暴に 悠理くんを 壁に 押し付けた。
悠理くんの足の間に膝を入れ込むと
さすがの 悠理くんも 慌てた。
「…っな…!」
「お礼は コレでいい? 松山さん♡
詩史を 手に入れる為なら
俺は なんだって 出来るよ…?」
晶ちゃんに 妖艶に微笑んだ 紫優くんは
悠理くんの肩に 手を置き 押さえつけると
反対側の手で頬に触れて 顔を近づけた。
まさか… キス!?!
「…っ! ば…!!!!!」
悠理くんの 慌てた顔
周囲の 混乱した声
それから
紫優くんの 色気漂う 横顔 …
ズキ…ッ
「だ… だめ…っ!」
私の 叫ぶ声に
紫優くんは ピタッと動きを止めた。
私に振り返って 意地悪く微笑む。
けど
私の目から 涙が 流れたら
その場の 時が 止まった。
「嫌だょ… しう くん…」
静まり返った 教室に
どうにか 絞り出した声が
か弱く 響いた。
私は 居た堪れなくなって
教室を飛び出し 空き教室に 逃げ込んだ。
膝を抱えて 暫く 泣きじゃくる。
私… 悠理くんを 助けたかった訳じゃない…
しうくんの ばか…
皆の前で 嫉妬 させないでよ…
私だけに シテよ…
しうくんこそ ルール違反 だよ!!!!!
心が落ち着き始めると…
7限目の 予鈴がなった。
アプリを切り替える スマホの様に
私の心も 見事に切り替えて
本鈴ぎりぎりで 教室に戻った。
何事も なかったかのように
綺麗に 英文を 読み上げて
すっかり いつもの 優等生に落ち着く。
悠理くんは 少し頬を赤くして 顔を背けた。
「詩史… 悠理に 助けて貰うなんて
ルール違反だよ?
悠理も… これ以上 入ってきたら 怒るよ!」
紫優くんは 皆の前なのに
珍しく 王子様モードを捨てて
感情を 剥き出しに 悠理くんを睨む。
余程 私達のやりとりが
気に入らなかった らしい。
そんな紫優くんに 悠理くんは 取り合わない。
「行っていいよ?」と
私を逃がそうと してくれる。
「いいの? 詩史が 捕らわれて くれないから
犠牲者がまた1人… 増えるんだよ?」
紫優くんは 聞き捨てならない 言葉を発する。
何をする気?! と 紫優くんを 警戒すると
紫優くんは 突然…
乱暴に 悠理くんを 壁に 押し付けた。
悠理くんの足の間に膝を入れ込むと
さすがの 悠理くんも 慌てた。
「…っな…!」
「お礼は コレでいい? 松山さん♡
詩史を 手に入れる為なら
俺は なんだって 出来るよ…?」
晶ちゃんに 妖艶に微笑んだ 紫優くんは
悠理くんの肩に 手を置き 押さえつけると
反対側の手で頬に触れて 顔を近づけた。
まさか… キス!?!
「…っ! ば…!!!!!」
悠理くんの 慌てた顔
周囲の 混乱した声
それから
紫優くんの 色気漂う 横顔 …
ズキ…ッ
「だ… だめ…っ!」
私の 叫ぶ声に
紫優くんは ピタッと動きを止めた。
私に振り返って 意地悪く微笑む。
けど
私の目から 涙が 流れたら
その場の 時が 止まった。
「嫌だょ… しう くん…」
静まり返った 教室に
どうにか 絞り出した声が
か弱く 響いた。
私は 居た堪れなくなって
教室を飛び出し 空き教室に 逃げ込んだ。
膝を抱えて 暫く 泣きじゃくる。
私… 悠理くんを 助けたかった訳じゃない…
しうくんの ばか…
皆の前で 嫉妬 させないでよ…
私だけに シテよ…
しうくんこそ ルール違反 だよ!!!!!
心が落ち着き始めると…
7限目の 予鈴がなった。
アプリを切り替える スマホの様に
私の心も 見事に切り替えて
本鈴ぎりぎりで 教室に戻った。
何事も なかったかのように
綺麗に 英文を 読み上げて
すっかり いつもの 優等生に落ち着く。