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飼い猫 🐈‍⬛🐾

第40章 段取り

疲れ果てて… 
詩史は俺のベッドで 眠ってしまった。

可愛い寝顔に キスをして 
私服に着替えて 母親に メッセージを送信する。


『もう 帰って来ても 大丈夫だよ?』


程なくして…
バターンと 玄関が開いて 
母親が 倉田家から帰って来た。


「~~~~~紫優っ! アンタって子は…
アンタって子は… !!!!!」

俺の顔を見るなり 母親は わなわなと震えた。
俺に説教をしたい様だが…
多分 余りにも 色々な事を怒りたくて
上手く 説教が出来ないみたいだ。


「ごめん ごめん! 
お陰で すごく 良い時間だったよ?」



数時間前…
母親との メッセージのやり取りは こうだ。

『母さん 詩史と大事な話をしたい。
悪いけど 留守にしてくれない?』

『はぁ? その場に居なきゃ 良いだけの話でしょ? わざわざ出掛けるなんて嫌よ!』

『んもぉ☆ ソコは察してよ!
高校生の付き合ってる男女の大事な話って言ったら アレでしょ?
母さんは 詩史の泣き声が 聞きたいの?
悪趣味だな…』

『はぁ?! ふざけるんじゃないわよ!
そんな事、益々 容認出来る訳 ないでしょ!』

『えぇ…?
母さんは 外でヤレって言うの?
詩史が可哀想…! でも… 仕方ないか…』

『は? 外?! 何考えてるの! 
バカじゃないの?!』

既読無視

『わかったわよ!!!!!
詩史ちゃんを泣かせたら コロスわよ!』


そうして 母親には 事前に出て行って貰って
心置きなく 大事な話が 出来たのデシタ☆

めでたし めでたし…♡



「…良い時間だったよ じゃないでしょ!
詩史ちゃんは どうしたの!」

「疲れ果てて 寝ちゃってるよ?」


母さんは俺の言葉に 青ざめて 
口から 幽体離脱 しかけた。


「傷つけて ないでしょうね?!
何かあったら 翔さんと香緒ちゃんに 
顔向け出来ないわぁ〜!」

顔を覆って うわぁと 泣き出す。


「まぁ… 何かあっても 責任取るから♡」

「そういう事じゃないっ!!!」

「詩史、泊めていいよね?
香緒さんには 連絡しておくから…」

「そう、連絡…! 早くしなさい!
大事な1人娘なんだから…!
香緒ちゃんに たっぷり叱られるといいわ!」


母さんが ぷりぷりと怒る横で 
早速 詩史の母、香緒さんに 連絡を取った。

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