飼い猫 🐈⬛🐾
第44章 罠
「… 愛茉…」
ゾクッ…
地を這う様な 紫優くんの 低い声に
背筋が凍った。
凄い怒ってる… ?
「よりにもよって 詩史に ダンスを させるなんて!
本当に… 俺を怒らせたな…!」
「?」
ダンス? 何で そんなに怒ってるの?
紫優くんの 怒りの理由がイマイチわからない
けど…
紫優くんは 私を隠すように
頭から コートを被せた。
紫優くんの匂いに包まれて
ちょっと 安心する…
「行こう 詩史! もう2度と詩史に関わるなよ!」
愛茉ちゃんに 言い捨てて その場を立ち去ろう
と すると…
「詩史ちゃんが 可哀想…!
どうせ 別れなきゃ いけないのに…」
愛茉ちゃんの 言葉に…
え…?っと 一瞬 動きが止まる。
別れ…?
「詩史! 耳を貸さなくて いい!」
紫優くんは私の肩を 抱きながら グイグイと
行く手を誘導して
足早に 愛茉ちゃんから離れた。
「ねー さっきのダンス 凄かったね!
あの人が 橋岡愛茉さん?」
「いや 違う人だったよー
誰だったんだろ? 凄くカッコ良かったよねー」
「セクシーで キレイで…
あんな人 学校に 居たっけ?」
「なんか 可愛い格好してたよね?
メイドさんのコスプレ?」
コソコソと 隠れる様に 移動する横で
ステージの感想を耳にして ホッとする。
どうにか それなりに 踊れていたみたいね…。
「詩史… 大丈夫?」
「え?」
紫優くんに 心配されたその瞬間…
ガクガクっと 足が震えて… 立てなくなった。
全身 震えている事に 気がつく。
「あ…あれ…?
ヤだ…! 怖かっ…」
じわっと 涙が 込み上げてきて…
それまで 恐怖に 耐えていたんだ と自覚する。
「ばか…! 無理するなよ!」
上着で隠されたまま お姫様抱っこされて…
人気の無い 場所に着くと そっと 降ろされた。
パサッと コートを 剥がされると
両手で顔を覆って震える 情けない姿を
紫優くんに 晒してしまう。
怖かった… もう愛茉ちゃんとは関わりたくない!
コレで… 終わったんだよね?
「詩史 今日はもう帰ろう。
晶穂さんと クラス委員には断わっているから…
早く安全な お家に 帰ろうね…?」
紫優くんに ぎゅっと 抱きついて…
大人しく 頷いた。
ゾクッ…
地を這う様な 紫優くんの 低い声に
背筋が凍った。
凄い怒ってる… ?
「よりにもよって 詩史に ダンスを させるなんて!
本当に… 俺を怒らせたな…!」
「?」
ダンス? 何で そんなに怒ってるの?
紫優くんの 怒りの理由がイマイチわからない
けど…
紫優くんは 私を隠すように
頭から コートを被せた。
紫優くんの匂いに包まれて
ちょっと 安心する…
「行こう 詩史! もう2度と詩史に関わるなよ!」
愛茉ちゃんに 言い捨てて その場を立ち去ろう
と すると…
「詩史ちゃんが 可哀想…!
どうせ 別れなきゃ いけないのに…」
愛茉ちゃんの 言葉に…
え…?っと 一瞬 動きが止まる。
別れ…?
「詩史! 耳を貸さなくて いい!」
紫優くんは私の肩を 抱きながら グイグイと
行く手を誘導して
足早に 愛茉ちゃんから離れた。
「ねー さっきのダンス 凄かったね!
あの人が 橋岡愛茉さん?」
「いや 違う人だったよー
誰だったんだろ? 凄くカッコ良かったよねー」
「セクシーで キレイで…
あんな人 学校に 居たっけ?」
「なんか 可愛い格好してたよね?
メイドさんのコスプレ?」
コソコソと 隠れる様に 移動する横で
ステージの感想を耳にして ホッとする。
どうにか それなりに 踊れていたみたいね…。
「詩史… 大丈夫?」
「え?」
紫優くんに 心配されたその瞬間…
ガクガクっと 足が震えて… 立てなくなった。
全身 震えている事に 気がつく。
「あ…あれ…?
ヤだ…! 怖かっ…」
じわっと 涙が 込み上げてきて…
それまで 恐怖に 耐えていたんだ と自覚する。
「ばか…! 無理するなよ!」
上着で隠されたまま お姫様抱っこされて…
人気の無い 場所に着くと そっと 降ろされた。
パサッと コートを 剥がされると
両手で顔を覆って震える 情けない姿を
紫優くんに 晒してしまう。
怖かった… もう愛茉ちゃんとは関わりたくない!
コレで… 終わったんだよね?
「詩史 今日はもう帰ろう。
晶穂さんと クラス委員には断わっているから…
早く安全な お家に 帰ろうね…?」
紫優くんに ぎゅっと 抱きついて…
大人しく 頷いた。