飼い猫 🐈⬛🐾
第8章 プライド
家に 何となく 帰りたくなくて…
商店街を 彷徨い歩く。
行く宛がある訳でもないし、
どこに行っても 何をしてても
この胸の痛みや 寂しさは 消えない。
わかっているのに…
「っ…!」
紫優くんと 関口さんの キスシーンが 頭から
離れない。
どうしよう… このまま 帰れない…
「ねぇ ねぇ カノジョ! さっきから 寂しそうに
フラフラしてんね! どーしたの?!」
突然 肩を掴まれて…
驚きつつ 見上げる。
知らない 男の人…。 大学生?
いかにも チャラチャラした 雰囲気の人に
声を かけられてしまった。
「あれ!M大高校?! マジでどうしたの?!
俺と 遊んで 嫌な事 忘れよ?」
嫌な事…
忘れたい…
肩を抱かれて ふら…っと ついて行く
と、
「詩史!!!」
聞き覚えのある声に ハッとする。
長身の男の人が つかつかと 迫って
私の腕を掴んで ナンパ男から 引き離した。
「ウチの妹 どこに連れて行く気だ?」
「え…? えーっと…?!」
「今度 妹に手ぇ出したら タダじゃおかねぇ
からな!」
睨みを効かせ ナンパ男を撃退すると、
その男の人は 私に向き直って 怒った。
「こんの バカ…! 何、ふらふらしてんだ!」
こんなに 怒っているお兄ちゃんは
見た事が無い…。
「…。」
私が黙りこくっていると 紫優くんのお兄ちゃん
である 怜央お兄ちゃん(大学4年生)は さすがに 私の異変に気がつく。
「… どうした…?」
「…家に 帰りたくなくて…」
「そうは言っても… 危ないだろ?
連絡も寄越さず 21時過ぎにもなるのに
ふらふらと!
香緒さんも 紫優も 心配してる。」
紫優…
お兄ちゃんの言葉に ぴくっと 反応する。
「… お兄ちゃん
紫優くんに 頼まれて 来たの? 」
「は? ちげーよ! 普通に心配で…」
言葉でこそ 否定するが
慌てた様子の お兄ちゃんを見て 溜息を吐いた。
お兄ちゃんは 分かり易い。
昔から 優しくて 大好きだ。
「…お兄ちゃんは 紫優くんと違って 優しいね。 紫優くんは お兄ちゃんに冷たいのに…
言う事、聞いてあげるんだ?」
お兄ちゃんは 紫優くんを溺愛している。
商店街を 彷徨い歩く。
行く宛がある訳でもないし、
どこに行っても 何をしてても
この胸の痛みや 寂しさは 消えない。
わかっているのに…
「っ…!」
紫優くんと 関口さんの キスシーンが 頭から
離れない。
どうしよう… このまま 帰れない…
「ねぇ ねぇ カノジョ! さっきから 寂しそうに
フラフラしてんね! どーしたの?!」
突然 肩を掴まれて…
驚きつつ 見上げる。
知らない 男の人…。 大学生?
いかにも チャラチャラした 雰囲気の人に
声を かけられてしまった。
「あれ!M大高校?! マジでどうしたの?!
俺と 遊んで 嫌な事 忘れよ?」
嫌な事…
忘れたい…
肩を抱かれて ふら…っと ついて行く
と、
「詩史!!!」
聞き覚えのある声に ハッとする。
長身の男の人が つかつかと 迫って
私の腕を掴んで ナンパ男から 引き離した。
「ウチの妹 どこに連れて行く気だ?」
「え…? えーっと…?!」
「今度 妹に手ぇ出したら タダじゃおかねぇ
からな!」
睨みを効かせ ナンパ男を撃退すると、
その男の人は 私に向き直って 怒った。
「こんの バカ…! 何、ふらふらしてんだ!」
こんなに 怒っているお兄ちゃんは
見た事が無い…。
「…。」
私が黙りこくっていると 紫優くんのお兄ちゃん
である 怜央お兄ちゃん(大学4年生)は さすがに 私の異変に気がつく。
「… どうした…?」
「…家に 帰りたくなくて…」
「そうは言っても… 危ないだろ?
連絡も寄越さず 21時過ぎにもなるのに
ふらふらと!
香緒さんも 紫優も 心配してる。」
紫優…
お兄ちゃんの言葉に ぴくっと 反応する。
「… お兄ちゃん
紫優くんに 頼まれて 来たの? 」
「は? ちげーよ! 普通に心配で…」
言葉でこそ 否定するが
慌てた様子の お兄ちゃんを見て 溜息を吐いた。
お兄ちゃんは 分かり易い。
昔から 優しくて 大好きだ。
「…お兄ちゃんは 紫優くんと違って 優しいね。 紫優くんは お兄ちゃんに冷たいのに…
言う事、聞いてあげるんだ?」
お兄ちゃんは 紫優くんを溺愛している。