テキストサイズ

飼い猫 🐈‍⬛🐾

第57章 嵐

「目障りだから 消したいトコだけど
下手に動くと 愛茉が 厄介だしな…」 

チッと 舌打ちする ブラックな紫優くんに
慌てる。

消す って 何~~~!!!!!???


「まぁ どちらにしろ 4月からは 同じ校舎。
警戒してね? 詩史。」


ギクッ…

冷たい 視線だ…。


「詩史の 唇に 触れた事…
後悔させてやる…!」

どこまでも 冷たい 紫優くんの眼に
怯えて…
思わず 紫優くんを掴んで
ふるふると 頭を振る。

「私は 大丈夫だから…!
変な事 しないで?」


紫優くんは… 私の事になると
どこまでも 冷酷になる。
まして 身内には 容赦ない。

あの愛茉ちゃんが 文化祭以来 大人しかった事も
気になってなかった 訳じゃない。


「大丈夫? なにが?」

掴んでいた 手首を取られて…
紫優くんが 冷たい瞳で 私を見下ろす。

「キスされたのに 何とも 思わないわけ…?」

紫優くんが 私にも イラついている。



いや…
イラついてるの、 こっちなんですけど…

紫優くんの態度に 頭に来て…
紫優くんの胸に 頭を振って
思いきり 頭突きを 食らわせた。


「…っ !!!!!」

さすがの紫優くんも ここで 
頭突きが来るとは 予想していなかった様で…

胸を 押さえて その場に 蹲った。


「何とも? 思う訳ないでしょ!
何かに 当たった様な もんじゃないの。
それとも…
璃音くん相手に 感じて欲しかった訳?」


眼鏡を取って 髪を 解き 払って
腕組みをして 紫優くんを 見下ろす。

「みっともない嫉妬 してんじゃないわよ。
バカね…!」


紫優くんは 胸を押さえながらも
そんな私を 見て 頰を 赤らめた。


「… カッコいい 詩史♡」


…出た。 変態。  と 溜息を吐く。


「ねぇ 詩史… それって 俺のキスが
感じちゃう って コトだよね♡」

「は… あ?!」

紫優くんの言葉に 慌てる。

突然 何を言い出すんだ コイツは… !!!!!
と 顔が 赤くなる。


「詩史… 感じちゃうから
さっきキスを 止めたんだね♡
ちょっと 傷ついてたんだけど
それなら 仕方ないね… ♡」

「人目が 気になるからでしょ! ばか!」

「詩史♡ 照れてる〜♡♡」


4月は
大嵐の 予感…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ