飼い猫 🐈⬛🐾
第59章 璃音くんのコト
こそっと 紫優くんが 耳打ちしてくる。
「うん。 わかってる。」
そう 返事はしたのだが…
私は 璃音くんに 会いたかった。
春休みに会った あの時に
紫優くんから プレゼントされた 一条総司の本 を
貸したまま 帰って来てしまった。
返して 貰わないと なぁ…
「璃音くんは 何組かなぁ?」
「ソレを聞いて どうするの?」
呟いた 独り言も 紫優くんは
見事に キャッチする。
ゴゴゴゴ… と 紫優くんの背後に
燃え盛る炎を 見た気がして…
私は 焦って 言葉を 閉ざした。
「悪い事でも 考えて いたのかな?」
顎を掬われて 瞳を 覗き込んでくる。
そうして 私の心を 読み取ろうとする。
「悪い事したら… わかっているよね? 詩史。
容赦なく 閉じ込めるよ?」
紫優くんの 静かな瞳は 怒っている様に 見えた。
「わかってるよ 紫優くん。
接近しない。ちゃんと 警戒する。」
紫優くんに 抱きついて
嘘と 思われない様に 顔を 隠した。
「そうだよ 詩史。 いいコだね。
必ず 約束を 守ってね…?」
抱き寄せられて おでこに キスを受ける。
紫優くんの手が 心配する様に 私を撫でた。
大丈夫。 紫優くんの 悲しむ事は しない。
紫優くんの胸に 擦りついて 誓う。
「晶ちゃん… お願いが あるんだけど…」
今や 親友の 晶ちゃんに
私の代わりに 璃音くんを 探って貰う。
晶ちゃんは 探偵ごっこよろしく
張り切って 調査をしてくれた。
ところが…
「1年1組に 在籍している みたいだけど
どの子が リオンくんなのか いまいち
わからないの。
目鼻立ちの ハッキリした 可愛らしい 男の子なんて いないのよ。」
晶ちゃんの 調査報告に 驚く。
愛茉ちゃんみたいに
存在感が 綺羅びやかでは 無いけど
璃音くん だって
十分 目を引く 可愛いらしい 男の子だと
思うのに…
でも よく考えたら
そんなに 容姿の目立つ子だったら
人付き合いが 良かろうと 悪かろうと
紫優くんや 愛茉ちゃんみたいに
「キレイなコがいる」くらいの 話題が
ありそうなモノだ。
どういう事 だろう…
なんだか 一条総司の サスペンスの世界に
引き込まれた様な 気分になる。
「うん。 わかってる。」
そう 返事はしたのだが…
私は 璃音くんに 会いたかった。
春休みに会った あの時に
紫優くんから プレゼントされた 一条総司の本 を
貸したまま 帰って来てしまった。
返して 貰わないと なぁ…
「璃音くんは 何組かなぁ?」
「ソレを聞いて どうするの?」
呟いた 独り言も 紫優くんは
見事に キャッチする。
ゴゴゴゴ… と 紫優くんの背後に
燃え盛る炎を 見た気がして…
私は 焦って 言葉を 閉ざした。
「悪い事でも 考えて いたのかな?」
顎を掬われて 瞳を 覗き込んでくる。
そうして 私の心を 読み取ろうとする。
「悪い事したら… わかっているよね? 詩史。
容赦なく 閉じ込めるよ?」
紫優くんの 静かな瞳は 怒っている様に 見えた。
「わかってるよ 紫優くん。
接近しない。ちゃんと 警戒する。」
紫優くんに 抱きついて
嘘と 思われない様に 顔を 隠した。
「そうだよ 詩史。 いいコだね。
必ず 約束を 守ってね…?」
抱き寄せられて おでこに キスを受ける。
紫優くんの手が 心配する様に 私を撫でた。
大丈夫。 紫優くんの 悲しむ事は しない。
紫優くんの胸に 擦りついて 誓う。
「晶ちゃん… お願いが あるんだけど…」
今や 親友の 晶ちゃんに
私の代わりに 璃音くんを 探って貰う。
晶ちゃんは 探偵ごっこよろしく
張り切って 調査をしてくれた。
ところが…
「1年1組に 在籍している みたいだけど
どの子が リオンくんなのか いまいち
わからないの。
目鼻立ちの ハッキリした 可愛らしい 男の子なんて いないのよ。」
晶ちゃんの 調査報告に 驚く。
愛茉ちゃんみたいに
存在感が 綺羅びやかでは 無いけど
璃音くん だって
十分 目を引く 可愛いらしい 男の子だと
思うのに…
でも よく考えたら
そんなに 容姿の目立つ子だったら
人付き合いが 良かろうと 悪かろうと
紫優くんや 愛茉ちゃんみたいに
「キレイなコがいる」くらいの 話題が
ありそうなモノだ。
どういう事 だろう…
なんだか 一条総司の サスペンスの世界に
引き込まれた様な 気分になる。