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飼い猫 🐈‍⬛🐾

第9章 暗転

「えぇ〜…!」

紫優くんは そう言いながらも どこか 
嬉しそうにする。

肩を押して 私をベッドに沈めると、
妖しく 笑って 私を見下ろす。

漂う色気にドキッとして 思わず 体を捻って
視線を反らした。

「ね、言って? ちゃんと言わないと ここから先は あげないよ…?」

横に向く 私の体の上から ぴったりと体を重ねて 耳に 甘く 囁く。

「あ…っ !」

紫優くんの 低い声が 頭に響いて
堪らずに 小さく 悲鳴を 上げた。

程良い圧迫感で 自由を奪われて…

私は 悔しがりながら 紫優くんを 見る。

「ほら… 言って? 大好きでしょ…?」

紫優くんの指が 私の唇を 誘う様に 撫でる。

耳に いちいち 囁かれて 堪らない。
ゾクゾクと 震えて 涙目になってくる。

卑怯者…! 
私は 最後まで抵抗する。

「…っ! 大っ嫌い…! でも…っ」

紫優くんの目を見て 涙を零す。

「大切… なの…」 

全身が 紫優くんを求めて 止まない。

刻まれた感覚が 疼くの…


「…っ!」

紫優くんは 顔を真っ赤にして 固まった。

さっきの 誂う様な ニヤけた表情は 無かった。

「…何 その表情… ヤバ…」


ゴクッと喉を上下させてから
紫優くんは 貪る様なキスを開始する。

紫優くんの 激しい 勢いに 翻弄される。
 
「ん… にゃ  ぁ… !」 

食べられちゃう…!!

紫優くんのパジャマを 掴んで 
勢いに呑まれない様に しがみつく。

「にゃあ…? 猫みたい…」

紫優くんの満足そうな声を聞きながら
紫優くんの激しいキスに 酔う。

「ふぁ…  紫… ん…!」

だめ…!  段々 力… 抜けちゃう…


紫優くんが 私の手を取って 指を絡ませる。

「可愛い… ♡ 詩史… 」

制服のワイシャツのボタンを 1つ 2つ… 外すと
紫優くんは 私の首元に 顔を埋めて 擦りついた。
 

「温かい…。 詩史の匂いがする…。」

紫優くんの舌が 私の首筋を 舐め上げる。

ぞくぞく…っ! 体が跳ねて

「あ… ゃ… 紫 優…!」

いつもと違う 声が 出る。

「ふふっ。 甘えた声♡ 可愛い…!
もっと 啼いて?」


私は 慌てていた。

ヤバい! マズい! どうしよう…
紫優くんが 止まらない !!



このまま…  ?!!

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