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飼い猫 🐈‍⬛🐾

第63章 Birthday 1

6月3日(土)当日

「詩史〜♡ お誕生日おめでとう♡♡♡」

朝ご飯を食べていたら 紫優くんが やってきた。

まるで 愛くるしい ワンコの様…
満面の笑みで
見えない尻尾を ぶんぶん振って 私に 飛びついた。

…ちょっと 可愛い… ♡

「ふふ… 紫優くんもね。
お誕生日 おめでとう!」

にっこりと 伝えると…
紫優くんが突然 天を 仰いだ。

「…っ 詩史が… おめでとう だなんて…
この俺に…っ! いつぶりだろう…(泣)」

両目を 押さえて 感激していた。


ああ… 確かに そうかもね… (苦笑)


「冷ややかに 睨まない様に なってくれた
だけでも 嬉しいのに…
ありがとう… 詩史…」

うるうると 涙目の紫優くん。

何か… 可哀想…

紫優くんの その涙を 止めてあげたくなって
立ち上がって 抱きしめた。

背の高い 紫優くんを 胸に 収めて
背中を撫でると…
紫優くんは 嬉しそうに 擦りついてきた。

いつもと逆…。
こういう日があっても いいかな…。


「ね? 詩史… 出掛ける?」

紫優くんの提案に 驚く。

夜は 皆でご飯だから
昼間は家で イチャイチャするのかと 思ってた。

「…何か 意外…」

「あっ… 嫌だ?
無理にとは 言わないけど…
家に居たら 詩史を愛しすぎちゃって
出掛ける前に 疲れさせちゃうかと…」

爽やかに 苦笑いする紫優くんに
ドン引き…!

確かに 誕生日パーティなのに
身体が重いとか 喉が枯れてるとか 嫌だ…!


「~💦 ソレは 困るなぁ💦」

「やっぱり そうだよねぇ…」

ちょっと 残念そうな 紫優くん。
紫優くんなりに 紳士な対応を 心掛けたらしい。


「ねぇ!久しぶりにボーリングとか 行く?!」

小さい頃は 家族ぐるみで よく行ってた。
懐かしい!と 思い出して 提案してみるが…

「うーん… どうかなぁ…」

予想外に 難色を 示された。
喜んで 同意すると 思ったのに…?

「だって詩史、負かしたら 泣くし
手加減したら 怒るし…
折角の誕生日に ケンカしたくない。」

ゔ… 確かに…
昔は そんな事がよくあった。
超 超 超 負けず嫌い だったから…

でも 最近は どうかな…

私…
紫優くんが カッコいいって
最近 気がついちゃったんだよね…。
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