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飼い猫 🐈‍⬛🐾

第67章 熱視線

紫優くんの 吐息混じりの 甘い声…
少し 上擦って…

耳から 聞こえた その声まで
私の 頭の中を 愛撫する。

「しぅ… だいすき… 」

言わずには いられない…

紫優くんの 渡米する日が 決まって…
私の心は 穏やかで いられない。

よいよ 婚約者の元へ
行ってしまう 時が 来た。

何事も無く
私の元に ちゃんと 帰って来て…?
いいコに するから…
神様… 紫優くんを 取り上げないで…?


「嬉しいなぁ♡ 詩史 もっと 言って?」

ギラッと 紫優くんの目が 光る。

腰を揺らして
自分の中心に 紫優くんを 感じながら
紫優くんの 首に 腕を回して キスをした。

「だいすき しぅ…」
どこにも 行かないで…

泣きそうに 涙を 浮かべながら 伝える。


「ふふ…
今日は やけに 甘えただね。 どうしたの?」

キスされながら 押し倒された。

指を 絡め合って
全身で 紫優くんの存在を 噛み締める。


「! ああ そうか…。」

私の不安に 紫優くんが 気がつく。

「俺は 詩史だけの モノだよ?
詩史が 安心出来るまで
何度だって 身体を重ねて 伝えてあげる。
細胞の 1つ1つに 刻んであげるよ?」

安心させる様に 髪を撫でて
優しい瞳で 覗き込んでくる。


紫優くんの愛を 信じられない 訳じゃない。
ただ…
見えない部分が 多すぎて
不安なの…


優しく 愛されて…
紫優くんの欲を ナカに 受けた。


私は その後も
ぴっとり と 紫優くんに くっついていた。

紫優くんが 撫でてくれる 大きな手を
感じながら
紫優くんの匂いを 身体に 満たす。

すりすりと 紫優くんに 擦りついて
紫優くんの温もりに 安心感を 求めた。


「詩史が こんなに 俺を 求めるなんて。
不安 なんだね♡
こんなに 甘えてくれるなら
煩わしい 婚約者の存在も 利用価値があるね。」

顎を 掬われて…
舌を絡めて キスをする。

「もっと 甘えて
俺だけを 見ていて…?
目を 反らしたら 俺は 詩史の側から
居なくなっちゃうかもよ?」


ザクッ…!

居なくなる という 言葉は
鋭利な刃物の様に 私の心を 傷付けた。


「…っ 何で そんな事を 言うの…?」

縋る様に 弱々しく 返す 私の反応に…
紫優くんは 嬉しそうに 目を細めた。

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