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飼い猫 🐈‍⬛🐾

第68章 可愛い系男子 

紫優くんが 身体を離して
馬乗りの 状態で 私を見下ろす。

制服のネクタイを 緩めて
ワイシャツのボタンを 解く。

「ねぇ 詩史…
今の俺は 可愛い?」

首を傾げて
口元に 手をおいて
シナを作って 聞いてくる。

以前の私だったら
ウザい、 あざとい と 憤慨した 筈なのに…?


「璃音と… どっちが 可愛い?」

顔を近づけて 私の頭を 優しく撫でながら
首を 傾げて 聞いてくる。


外れた ボタンの隙間から
色気が 漏れて 薫る様…

晶ちゃん じゃないけど…
鼻血が 出そうだ…!

ああ… こんなの ムリだって…!

1つになる前から おかしくなりそう…!


「…答えて くれないの?」

筋肉質な 上半身を晒した 可愛い男子は
私の手を取って キスをした。
舌を 突き出して
そのまま 私の指を 舐めあげる。

「詩史…」

吐息を零しながら 指を舐める 紫優くんの
色気が 増していく…

一切 触れられて いないのに…
私の 足の間が 潤んで 切ない…。

あぁ…
ナカも 舐めて 欲しい… !


「璃音が 好き?」

悲しそうに 眉毛を下げる 紫優くんの言葉に
ふるふると 頭を振って 否定するけど…

「詩史が 可愛い男子が 好きなのは 知ってる。
ねぇ… 俺も 可愛い?」

紫優くんの中の
全ての 可愛い を 総動員させて
私に アピールしてくる。

くら…っと 目眩がする。


可愛いよ…

でも 紫優くんは わかっていない。

私は 見た目の可愛さ よりも
一生懸命な可愛げの 方が 好きだ。

璃音くんを 目の敵に
一生懸命 可愛くなろうとする 紫優くんは
愛し過ぎる。

だから…

紫優くんへの 愛しさが
璃音くんに 敵うわけ ないのに…


「誰よりも 可愛く 感じてるよ…?」

夢心地…
うわ言の様に 朦朧とした中で 伝えた。


「そっか♡」

紫優くんは 嬉しそうに 微笑んだ。


「じゃあ…
もう ネコ被んなくても いいよね?」


… え?

紫優くんの 予期せぬ言葉に 驚く。


いつもの… いや
魔王の紫優くんが 降臨した。


「俺が 璃音と2人きりなんて 許すかよ!」

グイッと
両手首を 紫優くんのネクタイで 縛りあげられた。

「たっぷり 躾 し直して あげるよ。
飼い主に 構われて 嬉しいでしょう?」

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