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飼い猫 🐈‍⬛🐾

第73章 賭け

紫優くん…
まだ 飛行機の中 か…。


お風呂から 上がって
ベッドに 寝転んで 時間を 持て余す。


この1週間は 連絡を 取り合わないと
決めている。

連絡を 取ったら…
インフルエンザの 時みたいに
寂しくて 恋しくて オカシクなっちゃう…。

いや… もう 十分 オカシイ…!

どうしよう…
まだ 離れた ばかりなのに
なんで こんなに 胸が 張り裂けそう なの?

こんな 想いを するなら
風邪で うなされて 寝込んでいた方が
何も 考えられなくて 良かったのに…!


風邪を 連れ去った 紫優くんを
恨めしく 想った。


… 落ちつかない。
何か 気が 紛れる事…

と 考えを巡らせていると…


「詩史? お客さんよ〜」

お母さんに 声を掛けられた。


お客さん? 誰? と思いながら
リビングのドアを開ける と…


「先輩〜♡ やほ〜♪」

ダイニングテーブルに座って
璃音くんが にこにこ笑顔で
ひらひらと 手を 振っていた。

ズル…っと 思わず コントみたいに
足が滑った。

「り… 璃音くん…?」

何故 ココに…?
予想外の 来客に 困惑する。


「じゃ〜 お母さんは 買い物に行くのでっ!
璃音くん ゆっくりしてってね〜♡」

えええ! お母さん 出て行っちゃうの?!

心の中で 叫ぶ。

「ありがとうございます♡
香緖さん♡」

璃音くん! 初対面なのに? 香緖さん呼び?!
いや… それより 2人はマズいって!!
お母さん…!

涙目に 母へ 視線を送るが…
母には 全く 届いていなかった。

「んもぉ♡ 璃音くんといい 紫優くんといい…
内海家は イケメンねぇ♡♡♡」

「いえいえ そんな…
お買い物 お気をつけて〜」

そんなこんなで 会話は進み…
お母さんは 出かけてしまった…。

私達 2人を残して…


ドアが閉まる パタンとした音を聞きながら
どうしよう??? と焦る。

「えええっと 璃音くん?
今日は… どうしたの?」

ギクシャク… 挙動不審な 私だが
璃音くんは 気にせず 話してくる。

「…紫優 行っちゃいましたね。
婚約者の元に…」

ドキッ

1番 忘れたい事に 触れられて… 顔が曇る。

「そぅ… だね…」

相槌を うつけど それ以上の言葉が
出てこない。


しーーーん

暫くの 沈黙の後…
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