無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

反抗的だった　愛猫を　攻略した頃…
インターホンが　鳴った。

疲れ果て…
すやすやと眠る　愛猫をそのままに

これまた　気持ち良さそうに　眠る　Lightを
腕に抱いて　玄関を　開けた。


「は？　紫優？！　先輩は？」

俺を見るなり　璃音は　不機嫌そうに
眉毛を　歪めた。

「可愛がっていたら
2匹とも　気持ち良さそうに
眠っちゃったんだよね…」

俺の説明に　璃音は　みるみる　顔を赤くした。

「こんな　昼間から…っ！　淫乱…！」

「淫乱？　何で？　可愛がってる　だけだよ？
Lightも　俺に　とても　懐いてくれたよ？
可愛くて　いいコだ…」

璃音に　見せつける様に　
寝ているLightに　キスをすると…
璃音は　忌々しそうに　舌打ちした。

「愛茉には　懐かないのに…！」

「愛情を注がない愛茉と　一緒にされるなんて
心外だなぁ！
どのコもちゃんと…　愛してあげたら
仲良くなれる　ものだよ？」


俺を　苦しめる為の　刺客だったのにね…
作戦は　失敗だったね☆

くすっと　微笑すると

璃音は　盛大に　溜息をついて　頭を抱えた。

「…っ　Lightまで　紫優に　毒されるなんて…
帰ったら　毒抜き　しなくちゃ…。」

「えぇ…　酷い　言い様だな…！」


背負ってきたリュックを　降ろして…
璃音は　俺から受け取ったLightを　収めた。


「…来春から　向こうに行く事に　なった。
愛茉も　連れて行く。　…　満足　だろう？」

俺の目を見ずに　淡々と　報告する　璃音に
口角を上げる。

「あぁ…　愛茉も　サポートで？
想像していたより　上出来だ。
有り難いよ…　璃音。」

全て　予定通り。
俺と　詩史の仲を　揺るがすモノは
全て　排除する。

身内は　操作し易くて　助かる。


俺の言葉を　璃音は　鼻で　笑った。

「ハ…ッ！　無様だな！
女1人に　必死になって…
有り余る程の才能と　ビジネスチャンスを
自ら　潰すなんて…
紫優って　バカだったんだな！」

精一杯の　悪態をついた…
と　言った処か…

普段　いいコな　璃音は
俺に　噛みついたとしても　こんなモノ　だ。

小犬が　キャンキャン
苦し紛れに　吠えているみたいだ。

愛らしいヤツ。


俺は　璃音が　嫌いじゃない。

昔から　素直で　可愛くて…
愛茉なんかより　余程　可愛いと　思っていた。