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飼い猫 🐈‍⬛🐾

第85章 新生活

4月に入って
私と紫優くんは 新転地へ やってきた。

引っ越し は
家電も 家具も 殆どを
紫優くんと お父さんが 用意しちゃったから
洋服の移動 くらいで 然程 大変では 無かった。

寧ろ
出発会と称した 親達によるパーティー
もとい 飲み会が…
親達の涙が止まらず 絡まれて 最悪だった。
今 思い出しても どっと 疲れる…!


新しい家は…
5階建ての オートロックマンション!

エレベーターを3階で 降りて 角部屋。
2LDKの 日当たりの良い お家だった。

バルコニーからは 公園が見えて
隣には 図書館!

商店街が賑わう 駅から 8分!
大学まで 徒歩10分!

好きなもの、 必要なものが 全て 揃っていて…
好条件過ぎて 震えた。

欠点が 見当たらない!!!


「どう? 良い場所でしょ?
詩史の目線で すべて 考えたつもり
なんだけど… 気に入っ…
た みたいだね(笑)」

私の様子を見て 紫優くんが ふっと
口を 緩めた。


家には 既に 家電や家具が 到着していて
荷解きと 共に 設置していく。

冷蔵庫と 洗濯機も 到着して
何とか 生活出来そうだ!


家から持ってきた食材で 試運転のつもりで
簡単な調理を 開始する。

初めましての 炊飯器さんに
挨拶しながら お米を セットして
味噌汁を 作って…

「あ!!! お味噌!!!」

持ってくるのを 忘れた!!!

「何? お味噌欲しいの? 買って来ようか?」

私の大きな独り言を 聞いて
紫優くんが 確認してくれる。

「いい? ありがとぉ!」

こういう時…
紫優くんは 直ぐに 気がついて
動いてくれるから 有り難い!!!


「じゃあ 行ってくるね。
良い? インターホンが鳴っても
開けちゃ ダメだよ?
いいコに 待っててね?」

子供に 言い聞かせるみたいな 注意をして
ちゅっ と おでこに キスされた。


あ… 何か 今日 初めて触って貰った…


パタンと閉まる ドアを 見届けながら
おでこに 何となく 手を 置く。
 

…っ
嬉しい… ? 恥ずかしい ?


何となく 顔を 赤くしながら
こそばゆい 心を 無視して
料理を 再開させた。


引っ越しの荷物を 収めながら
片手で おにぎりを食べて…
夜には 何とか 片付いた。

さすがに 疲れたな
と 放心していると

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