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「私は、　守って貰わなくて　結構よ！　
そんなに　か弱くないし！　
寧ろ…　返り討ちに　してやるわ！」

勇ましく　２人を見下ろし　言い放つ。


お姫様じゃ　あるまいし
守って貰うとか　性に合わない…！


「でも…　詩史ちゃん…　　顔が　真っ青…」

悠理くんの指摘に

私は　思い切り　自分の頬を　引っ叩いた。　

「な…　何してるの…！」

今度は　悠理くんが　青ざめる。

「気合いを入れたのよ…！」

自分で　叩いておいて…　だけど…
ジンジンと痛い…

でも　その痛みが　冷静さを　取り戻す。


「大丈夫だから　放っておいて…！」



「ふふっ。　…負けず嫌い…！」　

紫優くんが　肩を震わせ　笑い出した。

「煩い…！」

私は　２人を残して　そのままのルートで
図書室へ向かう。


「そういう　強い所、　堪らなく　好きだよ…」　

紫優くんが　私の背中に　声をかける。

「でも…　せめて別ルートで行ったら？
震えてるよ？」

紫優くんの　言葉に　動きが止まる。


そう…　さっきから　震えが止まらない。
足が重くて…　　階段を　拒否したがる。

コレが　トラウマ　というやつか？

心でいくら　自分を奮い立たせても
体が　言う事をきかない。


「くそ…っ！」

悔しがる私を　紫優くんが　背中から抱きしめた。

「詩史は　強くて　格好良いけど…　
度の過ぎた　負けず嫌いは　心配になるよ…？
甘えられるのは　ベッドの上だけ　なの？」

耳に　吹き込まれて…

「ヤ…っ！」

顔を　真っ赤にして　離れた。

「紫優…！」

悠理くんが　心配して　紫優くんを　注意する。


「…悠理に守って　貰うと良い…
俺も　心配だからね…。」

「？！」

紫優くんの言葉に驚いて　紫優くんを見る。

「悠理…　詩史を堕とせる？
飼い慣らすのは　骨が要るよ？
まして　このコは　１度懐いた相手に　意外に
一途だからね…。」


紫優くんの　言葉に　泣きそうになった。