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飼い猫 🐈‍⬛🐾

第14章 寂しがる猫

だって… 
そばにいる って 決めたのに…

離そうとするなんて…  酷い…!


こうやって 紫優くんは 
私の中の「紫優くんへの気持ち」を 
無理矢理 自覚させようとする。

悠理くんに 警戒する 私の気持ちも 
利用する…。


本当に… 紫優くんなんて…
「…っ 大嫌い…!」


寂しい…  悔しい…


紫優くんを 罵る事しか 出来ない…!


私の心を 見透かす 紫優くんは 
安心させる様に 力強く抱きしめて 
慰める様に 優しいキスをする。

それから…

「詩史… 大好き… 
俺の 1番 大事な子 」

甘い言葉で 私を溶かす。



飴と鞭…

自分を情けなく思う。

いつから こんなに
紫優くんに 気持ちを 奪われてる…? 

これじゃ 本当に 
紫優くんの思惑通りじゃない…! 


紫優くんからのキスに 安心しきって いたのに
唇が 離されると 不安を覚えて… 

思わず 紫優くんを 見上げてしまった。


紫優くんは 嬉しそうに微笑む。 


「詩史… 言って?
俺の事 大好きでしょ?」


紫優くんは 私に自覚をさせたがる。

私は頭を振って 抵抗した。


「強情だなぁ…! まだ 言ってくれないの…。」 


不意に 私のワイシャツのボタンに手をかけ 1つ、2つ 外した。


「や…!」 


紫優くんは 玄関のドアに 私を押し付けると

首筋に 顔を 寄せてくる。


前の時みたいに
キツく キツく 吸われて…
赤く 痛々しい キスマークを刻む。


「痛ぁ… っ… 」

涙が滲んで 紫優くんのワイシャツを掴む。

痛みを与えてくるクセに 

紫優くんは 私の震える手を握って 
その温もりで 痛みを和らげる 努力をする。
  

唇が 離れると 
私は 力が抜けて その場に 崩れ落ちた。


紫優くんは 私の顎を掬って 激しいキスを開始する。  

まるで獣か 何かに 襲われている様だ…

「舌出して… 詩史 もっと… 」

「ん… は…ぁ…」

激しい紫優くんの勢いに 溺れない様に
必死に 舌を絡める。


玄関のドアと 紫優くんに挟まれて 身動きが
出来ない…。


1度始まってしまった
紫優くんの 責め立ては 止まらない。


私は ぱったりと 力なく 手を落として 
貪る様な 紫優くんのキスを 受け続ける。

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