無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

こんなに　激しく　扱われているのに
紫優くんからの　愛情を　感じてしまう私は…
とうとう　おかしく　なったのかもしれない。


嫌じゃなくて…
嬉しい…


嵐の様なキスが止むと
静かな紫優くんの　声が聞こえた。

「…ねぇ　詩史…　
俺が今どんな　気持ちか　わかってる？　
悠理に預けるなんて…　屈辱的…！
悠理に　懐いたりしたら…　承知しないよ…？」　


顔が離れて…　
紫優くんを　見ると…

その顔は　嫉妬に塗れた　泣きそうな顔…


そんな顔をするくらいなら　
悠理くんに　預けないでよ…！


「ばか…！」


滅茶苦茶な紫優くんを　拳で小突いて

甘える様に　紫優くんの　胸に　顔を埋めた。


「俺が　犯人を　捕まえる…！
それまで　詩史…　浮気しちゃ　ダメだよ…？」


する訳　ない…

でも　私は　悔しいから　返事をしてあげない。


「いいコにしてたら　ご褒美を沢山あげる…。
いっぱい触って…
気持ち良く　して　あげようね…」


俯く　私の耳に　紫優くんが　囁く。


「…っ！」

ゾクッ…！

思わず　紫優くんの　ワイシャツにしがみつく。

真っ赤になった　顔のせいで　
顔を　上げられなく　なった…。


「想像したの？　
耳まで　赤くなってるよ…？　可愛い…♪」


紫優くんは　乱暴に　顎を掬って
私の表情を　確認する。


「いじわるっ…　！」

睨んで　抗議する。


でも　紫優くんにとっては　嗜好品…


「…　そういう　睨み目も　いいね♪

早く…　抱きたいな…　」


紫優くんが　指を　絡めてきて　キスをする。


不安が　嘘みたいに…
安心に　変わっていく。


さっき　夢に見た　猫みたいに
私は完全に　紫優くんに　懐いてるんだ…

と　自覚する。


自覚はしたけど…
紫優くんには　まだ　教えて　あげないよ…　！





暫くすると…　　
背中に　圧迫感を感じて　驚く。


「あ…あれ？　詩史？　…紫優？！　居るの？！　
出られないんだけど…！　何してるの…　！」

お父さんが　玄関のドアが開かずに　困っていた。


私は　紫優くんに　手を引かれて
また顔を　真っ赤にしながら　立ち上がる。


紫優くんは　相変わらず　詐欺師みたいな　笑顔で　何事も無かったかの様に　お父さんと
喋り始めた。