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飼い猫 🐈‍⬛🐾

第15章 ふたりの時間

「ねぇ 詩史…
この時を どんなに夢見ていたと 思う?
このベッドの上で 何回 詩史を抱く想像を
したかな…?
何百回… いや… 何千回かな…?」

「ヤメて! 変態っ…!」

聞いていられなくて 思わず 声を上げて 遮る。
でも… 紫優くんは 止まらない。

「本当だよ…? 
表情も 甘い声も 感触も 想像以上… 
本物の詩史には 何1つ 敵わない…!」


頬を赤くして 私と1つになった喜びを
ベラベラと 告げてくる。

逃げ場なく 恥ずかしい言葉の数々を 浴びて…
私は 眉毛を下げて 困り果てた。


その間も
紫優くんは ゆっくり動いて
自身のモノを 私の身体に 馴染ませていく。


「ねぇ… 詩史… 言って? 
詩史は 誰のモノ?」

紫優くんが 私に 質問する。

「私 は… 紫優くんの モノ…」


「俺が 好き?  … 言って?」


「紫優くん… が… 好き…」


紫優くんは 質問を繰り返して
私にアウトプットさせて(言わせて)
心に 刻み込む。


ううん。 心だけじゃない…

律動を繰り返して
私の細胞 1つ1つにまで 
「紫優くん」を刻もうとする。

そうして…
いつの間にか 圧迫感ではなく
紫優くんのモノが 私の1部だと 感じ始める。


紫優くんは 本当に 欲しがりだな…


両手を伸ばして 紫優くんの頭を引き寄せる。

「 My precious… (私の大切な人)
you are mine…(私のモノ…) 」

紫優くんの言葉を 引用する。


仕方がないから… 
好きだって 言って あげる…。

紫優くんの 想いに 応えて あげる…。


「…っ!!  詩史っ…!!! 」

我慢していたのか
長年の想いが 弾ける様に
紫優くんは 律動を 早めた。


「…っ し ふみ… !」 

何度も 名前を 呼ばれて
俺のモノだと 抱きしめられる。

この繋がりが 夢ではない事を 確かめているみたい…。


ここに居るよ…。


紫優くんの想いを 受け止める様に
背中に腕を回して 抱きしめた。


指を絡めて キスをして
私のナカで 果てると
紫優くんは 私を気遣う様に 髪を撫でる。

荒く 息を 吐きながら 
私の様子を 確認してくる。


ドキッ…


なんて 色っぽいの…


身体に 重たさを 感じながらも ときめく。

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