テキストサイズ

飼い猫 🐈‍⬛🐾

第15章 ふたりの時間

見た事の無い
大人びた色気を 漂わせていた。


何だか 今更… すごく ドキドキする…。


私以外に 見せないで欲しい なんて
願ってしまった。


紫優くんのモノが 私のナカから 出て行くと
ちょっと 寂しく 感じてしまう。


紫優くんは そんな気持ちを 即座に察する。 


私の首に 吸い付いて 
キスマークを 施し始める。

痛くて… 甘い…  紫優くんの 首輪…。


「ふふっ。目立つ♡
沢山 付けたよ。 離れていても 
詩史は 俺のモノ…! 」


紫優くんは 嬉しそうに 頬を赤くして 
キスマークを撫でて ご満悦だ。


… 目立つなんて 困る…。


私は その場所を手で覆って 
複雑な顔で 紫優くんを 見た。


前のキスマークだって 全然 薄くならない…


でも この印を見ると…  

確かに 離れていても 紫優くんを 感じる。
だから…
すごく困る…

紫優くんを 意識 させられて 
困るよ…!


「犯人を 捕まえたら 迎えに行くから…
いいコに 待ってて ね…?」


飼い主に 身も心も 開いた 猫は 
甘えん坊に 飼い主に 擦りついて…
忠誠を 誓う。

身も心も 飼い主様の モノ…




「ねぇ… 詩史…」

紫優くんの腕に抱かれて 安心して 微睡んで
いると… 
紫優くんが 私の頭を撫でながら 話始める。


「犯人は わからないんだよね…?」

ドキ…ッ !!!

紫優くんの 質問に 一気に 現実に引き戻される。


紫優くんに しがみついて 震える。

「わか…ん ない…!」

言いたくない…!


私の震えに 紫優くんは すぐに 気がついた。

「ごめん…。」

紫優くんは それ以上 詮索して 来なかった。

私が 落ち着きを 取り戻すまで 
紫優くんは ぎゅっと 抱きしめてくれていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ