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いつもの朝　いつもの教室…


「おはよう。　詩史ちゃん。」　

悠理くんは　いつも通りの　穏やかな笑顔を
私に　向けるが、
私は身構えて　表情を固くする。


「…そんなに　警戒しないで？」

悠理くんが　私の表情を　笑ったのも束の間…

悠理くんの表情が　一変する。


「…　増えてる　…！　」

悠理くんが　私の首の　絆創膏に気がついた。


触れようとしてくる　悠理くんの手から
絆創膏を押えて　後退って　逃げた。


「あぁ…　そういう事？　
紫優と　仲良く　やってるんだ…？」

「う…　うん…」

「詩史ちゃんが…　ねぇ…」


悠理くんの　表情が怖い。
また一歩　後退る。


「そんな　怯えた顔　しないで？　
今　詩史ちゃんを守れるのは　俺だけ　だよ？」


明らかに　悠理くんの顔色が　いつもと　違う。


「…　紫優と　シタの…　？」

「え…　」

悠理くんの言葉に　固まる。


私の反応に　確信を持った悠理くんは
私の手を　乱暴に掴み　教室から　連れ出す。


「悠理くん　？！」

ズンズンと歩く　悠理くんに
声を掛けるが　振り向いてもくれない。


「悠理くん！　痛い…ってば…！」


手を解こうと　藻掻いてみるが　ビクともしない｡


空き教室に　連れこまれると
悠理くんが　ぎゅっと　私を抱きしめた。


私は悠理くんの腕の中で　暴れる。

「…っ！　悠理くん…！　ヤ…だよ…！」


「…なんでかな…？
純白で　綺麗な詩史ちゃんは　絶対　紫優なんかに　懐かないと思っていたのに…！
なんで　心を　開いちゃったのかな…？」

「悠理くん…？」

「すごく　残念…！　
詩史ちゃんも　所詮は　他の騒がしい女子と
一緒だったんだ…？」


手の力が緩み　体が開放されると　
悠理くんの　強い視線にぶつかった。


「どうやって　懐いたの…？
俺に　教えてよ…！」


壁に　押し付けられて
ワイシャツのボタンを　1つ　2つ　と外されると…

悠理くんは　紫優くんからの　沢山のキスマークを　発見する。


「ヤ…！　何するの…！」

私は　慌てて
左右に開かれた襟を　グッと　束ねて
キスマークを　隠した。


「紫優に　無理矢理されたの…？
でも…　心　開いたんだ…？　

そんなに　紫優は　上手いの…？」

悠理くんが　ピッタリ　私との距離を詰める。