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飼い猫 🐈‍⬛🐾

第18章 消滅

誰しも一度は 目を奪われた事が あると思う。

紫優くんと並ぶと それは それは 華やかで…
芸能人のカップルみたいで
私なんかが 紫優くんの隣に立つより
全然 お似合いだと 思う。

ただ 言葉に 配慮がなくて 
全てにおいて 計算高い。 

私は 苦手で… 

紫優くんも 愛茉ちゃんには 手こずっている
イメージだ。

常に 紫優くんの 隣を 陣取り、
ファンの子達とも バチバチと 火花を散らしていた。

私なんかは 眼中にない 感じで
相手に されていない と 思っていたのに…


「まぁ… 愛茉には 確かにハッキリと
詩史しか 興味ない とは 言ったけど…
だからって 突き飛ばすまで するか?」

「まぁ 愛茉ちゃん だから…。」

紫優くんの言葉に 夏葉さんも 困った顔をする。

「しかも 簡単には 認めないでしょうね…」

「やっぱり… 俺が張り付いて 
詩史を守るしか 無いよね?! 」

紫優くんの言葉に 慌てる。


「え…っ! ヤだ…! 冗談じゃないわよ!
学校でまで 紫優くんと行動を共にするなんて…! 1人で大丈夫です!!!」


私は 全力で ご遠慮願う。

紫優くんが近くにいるせいで
今まで どれだけの 嫌がらせに 遭ってきたと
思ってるのよ…!


「なぁに? 急に… 素っ気無いなぁ!」

紫優くんが 耳元で 囁く。

「さっきまで あんなに 
素直で 可愛かったのに… 」

「…っ!」

紫優くんの吐息と 甘い声が…
さっきまでの 熱い交わりを 思い出させる。


「ちゃんと 守らせて…?
詩史は 俺の 彼女 なんだよ…?」

紫優くんの 真剣な瞳に ドキッとする。


今まで ウザいだの あざといだの 貶して
一掃していた 筈なのに…


普通の女子みたいに ドキドキしている自分に
動揺する。


「でも まさか 愛茉だったなんて…!
わざわざ 高等部に 乗り込んでくるとは…
さすがに盲点だったわ…!」

「そうねぇ…。 
愛茉ちゃんには 困ったモノだわ…。」

紫優くんも 夏葉さんも ため息をついた。


私も 気を 重くする。


不安しかない…。

紫優くんファンと 愛茉ちゃんの反応…

何より 紫優くんに 対応出来る気がしない。


ただでさえ 見た目だけは 良いんだから
優しく 守られたりしたら…
ドキドキして 困るよ…。

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