無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「すこ…し…　　でも…
すごく　しうくんを…　かんじちゃう…」

私の身体の中心で　紫優くんが　存在を主張してる。
ちょっと…　愛しくも　感じる。


「そう…。　可愛いコト　言うね…！」

紫優くんが　意地悪く笑ったから…

次に来る　意地悪な事を　される前に　
私は　紫優くんの首に　抱きついた。

「意地悪しちゃ　やだ…　
大好きだから…　苛めないで…？」

私の訴えは　意図せず　甘く　響く。

紫優くんも　顔を真っ赤にして　固まった。


私は　嘘がつけない。
本心…

だからこそ…　
紫優くんは　私に　意地悪出来なくなった。


「もっと　責め立てようと　思ったのに…！
なに　その　可愛い告白…！
録音しときたい…！」

顔を　真っ赤にして　眉毛が下がった。

ちゅっ　と　キスをして
私の髪を　優しく撫でる。

手が　　「愛しくて　たまりません」　って　
言ってるみたい…。


「もぉ…　くそ…っ！　
詩史が　可愛い過ぎる！」


紫優くんに　優しく　抱き寄せられて…　
安心する。


「もっと　啼かせたかったのに…
ここで　甘えてくるなんて…！」


猫の　予想外に素直で　可愛い反応に
飼い主は　計算が狂い　悶えた。


「しう…くん　怒っちゃ　やだ…　　寂しい…
なるべく　言う事　聞くから…」

左手で　紫優くんの背中を　撫でる。

「反省してるの…。　今までの　酷い事…
もう　離れないから　優しくして…？」


散々　抵抗して　時には　爪を立てて　引っ掻いて
飼い主の愛情を　拒否してきた。

でも…　それでも　

猫が　懐く様に　根気強く　関わってくれた。

そこに　策略的な　意図が見えて
散々　うんざりも　したけど…
いつも　見守って　助けてくれる。

どんな時も　まっすぐ　愛してくれる。


心を開いた　猫は…
飼い主への　忠誠を誓ったの。

だから…　もう　意地悪しないで…
優しくして　欲しいの…


「ナカも　外も　紫優くんで　いっぱいで…
今　なんか…　幸せだよ…」


紫優くんは　意地悪するけど
必ず側に　「大好き」って　想いを　感じるの。
だから　かな…　？

散々　啼かされて　疲れたのに…
不思議と　幸せな気分を感じていた。