飼い猫 🐈⬛🐾
第24章 16年分の想い
「相手にとって 不足なし…!
スポーツは勝てなくても
成績は 譲らないんだからね!」
ビシッと 高らかに 宣言する詩史が 美しくて…
認めて貰えた事が 嬉しくて
これからも 側に居られる事が 嬉しくて
ほろ…っと 思わず 涙を零した。
「は…? ぇえ…?! 何で?!」
詩史は 慌てて ハンカチを 差し出してくれた。
「だ… 大丈夫?!
どこか 痛い訳じゃ ないよね?」
オロオロと心配して
おずおずと 背中を 撫でてくれた。
「どうしたの… ?
普段 憎たらしいくらい 笑顔だから…
心配しちゃう じゃない…!」
優しくて 面倒見の良い詩史…
変わってない…。
我慢出来なくて…
手を伸ばして 詩史に抱きついた。
「わ…っ?!」
詩史は一瞬慌てて…
だけど すぐに 抱きしめてくれた。
「… 本当に 大丈夫? 落ち着いて…」
ああ… だから 離れられないんだ…
全面無視じゃなくて こうやって
気にかけて くれるから…。
「少しは落ち着いた?
抱きしめられると 安心するよね…。
そう言えば 幼稚園の時は 紫優くんがよく
私を落ち着かせてくれたよね〜?」
無邪気に 笑いながら 懐かしい話も してくれる。
幸せ…
このまま 死んでもいい…
幸せに 包まれていたのに…
「あぁん? お前ら 何 抱き合ってんだ…!
付き合い出したのか?! まだエッチはダメだぞ?!」
通りすがりの 怜央が 余計な事を言うから…
詩史は ハタと現実に戻って…
悲鳴を上げて 俺から 離れた。
怜央に 本気で 殺意を抱いた。
それから…
付かず 離れず…
嫌われない程度の距離を保って…
詩史の視界に 入り続けた。
詩史に好かれる為に 磨いた 観察力と気配りは
益々周りを 勘違いさせ…
本当に手に入れたい詩史は
なかなか手に入らなかった。
余裕そうに 振る舞って
笑顔を作りつつ 焦る。
時間が ない…!
誰にも 邪魔されない
俺と詩史だけの 1対1の 駆け引き…
の筈だった。
「随分と 乱暴な 困らせ方を するんだな…。
詩史ちゃんが 可哀想だ…!
紫優は もっと 紳士だと 思ってた!」
余裕のない俺に 悠理が 食って掛かってきた。
スポーツは勝てなくても
成績は 譲らないんだからね!」
ビシッと 高らかに 宣言する詩史が 美しくて…
認めて貰えた事が 嬉しくて
これからも 側に居られる事が 嬉しくて
ほろ…っと 思わず 涙を零した。
「は…? ぇえ…?! 何で?!」
詩史は 慌てて ハンカチを 差し出してくれた。
「だ… 大丈夫?!
どこか 痛い訳じゃ ないよね?」
オロオロと心配して
おずおずと 背中を 撫でてくれた。
「どうしたの… ?
普段 憎たらしいくらい 笑顔だから…
心配しちゃう じゃない…!」
優しくて 面倒見の良い詩史…
変わってない…。
我慢出来なくて…
手を伸ばして 詩史に抱きついた。
「わ…っ?!」
詩史は一瞬慌てて…
だけど すぐに 抱きしめてくれた。
「… 本当に 大丈夫? 落ち着いて…」
ああ… だから 離れられないんだ…
全面無視じゃなくて こうやって
気にかけて くれるから…。
「少しは落ち着いた?
抱きしめられると 安心するよね…。
そう言えば 幼稚園の時は 紫優くんがよく
私を落ち着かせてくれたよね〜?」
無邪気に 笑いながら 懐かしい話も してくれる。
幸せ…
このまま 死んでもいい…
幸せに 包まれていたのに…
「あぁん? お前ら 何 抱き合ってんだ…!
付き合い出したのか?! まだエッチはダメだぞ?!」
通りすがりの 怜央が 余計な事を言うから…
詩史は ハタと現実に戻って…
悲鳴を上げて 俺から 離れた。
怜央に 本気で 殺意を抱いた。
それから…
付かず 離れず…
嫌われない程度の距離を保って…
詩史の視界に 入り続けた。
詩史に好かれる為に 磨いた 観察力と気配りは
益々周りを 勘違いさせ…
本当に手に入れたい詩史は
なかなか手に入らなかった。
余裕そうに 振る舞って
笑顔を作りつつ 焦る。
時間が ない…!
誰にも 邪魔されない
俺と詩史だけの 1対1の 駆け引き…
の筈だった。
「随分と 乱暴な 困らせ方を するんだな…。
詩史ちゃんが 可哀想だ…!
紫優は もっと 紳士だと 思ってた!」
余裕のない俺に 悠理が 食って掛かってきた。