担当とハプバーで
第7章 皮肉のパーティ
言葉にならなくて、ブンブンと首を振る。
「ああ、そう。それくらい夢中にヤリまくったんだ」
ベッドが軋む音が連続したと思うと、祥里のモノが割れ目にぐぐ、と当てられた。
下着を脱ぐ振動だったんだ。
「い、や……ごめんなさい」
そっと頬を右手で包まれる。
「何に謝ってんの」
少しずつめり込んでくる塊に意識が全部持ってかれる。
「ご、ごめんなさい」
「謝るくらいならやらなきゃイイのにな」
一気に貫かれて、悲鳴に近い声が鼓膜をつんざいた。
腰を両手で掴まれると、いきなり早いピストンで突かれる。
ギシギシ、とパンパンという音が部屋中に響く。
「あっ、んあ、ひっ」
シーツを掴んで歯を食いしばる。
「気持ちいい?」
「いいっ、気持ち、いいっあ」
「その声で昨日もよがってたんだ。最低な女」
ぞわぞわと首がくすぐったくなる。
こんなこと言われてるのに、興奮が高ぶって。
本当に情けない。
「これから毎週抱いてやるからな。アプリも消さねえ。浮気したら即出て行かせるし、拒否したら浮気バラす」
「やっ、なんで」
「当たり前だろ。別れないだけでも感謝しろよ」
奥に当てたまま、祥里が力強く抱きしめる。
ぐぐ、と体重をかけて脚を開かされる。
「ん、んんん」
足りないとばかりにどんどん奥に刺さってく。
「すっげえ中ビクついてる。気持ちよくてたまらないんだ」
見透かされているのが悔しくて首を振る。
こんな激しいエッチだったっけ。
まるでハヤテの……
ぎゅっと目を瞑ってその名前を追い出す。
上書きされていくのに後悔なんてない。
思い出すな。
思い出すな。
手遅れだ。
目を開けると、祥里の顔に重なってハヤテの顔が見えた。
ブワッと鳥肌が立つ。
「好きだよ、凛音」
決してハヤテは言わなかった言葉。
溢れるように涙が頬を伝う。
「もう寂しい思いさせないから、忘れろよ」
ああ、見抜かれている。
だって長年一緒にいたんだもの。
何を考えているかなんてお互いお見通し。
ボロボロ零れる涙を、手の甲で拭う。
「こっち向いて」
顔の両脇に手をついて体を起こした祥里が囁く。
ふふ、と笑う顔は、確かに昔惚れた顔。
ああ、今言うんだ。
この人は。
緩慢に唇が開く。
「結婚しよう」