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月のウサギは青い星の瞳をしているのか 〜キサンドリアの反乱〜

第11章 暗殺部隊


「待てよ? コーエン、あいつら以外にも付いてくる男が居てるぞ?
 さっきのスーツ姿の奴らとは別の組織らしい
 正面から来るセーターの男ふたりだ」


「そんなに狙われてるのか?」


角を曲がる途中、屋台の陰に座り込み気配を消した


案の定、セーター姿の男たちはキョロキョロとあたりを見回している


そのセーター姿の男たちの背後にスーツ姿の男がピタリと張り付くと、彼らは屋台を抜けて路地裏のほうへゆっくり歩いていった


「コーエン、面白いものが見れそうだ」


「駄目だ!ここをすぐに離れよう」


「いや、もう遅い」


路地裏の向こうではセーター姿の男たちが座り込むように尻を付いた


スーツ姿の男たちが彼らを壁際に引っ張ると、屋台のゴミ袋をかき集めて隠してしまった


「あっけないものだな、すぐに終わってしまった」


スーツ姿の男たちはそのまま通りへ戻り立ち去ってしまった



キアラは彼らが立ち去るのを確認してから立ち上がると、先程の争いのあった路地裏へ歩いていく


ゴミ袋をどけると2人のセーター姿の男たちが出てきた


「し、死んでいるのかい?」


「ああ」


キアラは男たちのズボンに手をやって財布を取り出した


「キアラ、そういうのは良くないよ?」


「人をモノ盗りみたいに言うな、コレを見て」


キアラは財布からカードを抜き出しコーエンに手渡す


「なんだい? 認証カード?」


「それ、モビルスーツの認証カードだな
 機体から離れたとき他人に奪われないようにロックしておくやつだ
 こんなの連邦軍は使わないだろ?」


「え…?じゃあ、この男たちは……」


「ネオ・ジオンの密偵だろ?
 例のテロリストを追ってきたんだ
 グラナダから
 
 で、連邦軍の暗殺部隊に見つかって消されたんだな」


「じゃあ!やっぱりテロリストは居るんじゃないか!」

「手配されているだけで、革命家でも犯罪者でも無いさ
 秘密を知ってしまったパイロットが連邦軍からもネオ・ジオンからも、両陣営から消されようとしているだけなんだよ」


「パイロットが…?」


コーエンは自分がパイロットなだけに境遇を己に置き換えて想像する

少女の台詞が憶測だけでは無さそうだ…

その知ってしまった秘密とは一体何だったのだろうか…


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