テキストサイズ

月のウサギは青い星の瞳をしているのか 〜キサンドリアの反乱〜

第12章 メテオシュタイン


ちょうどそのとき同僚のパイロット、マルコ・ホイバウムが部屋に入ってきた


「どうした、ダイアナ?
 えらく不機嫌そうなカオして」


「……見ろよ、マルコ」


ダイアナは端末を手渡す


「なんだコレ? 引き継ぎの終わった機体の撃墜命令? どういうことだァ?」



「契約通り機体の引き継ぎは終わらせたけど、どうやらキサンドリアはメテオシュタインを地球へ送りたく無いらしい…

 どうせ政治的なしがらみなんだろッ!

 でなければ、わざわざ引き継ぎなんて初めからしなければ良かったのに!」


「引き継ぎはしましたよ、と言いたいんだろ

 で、どうするんだ?出撃するのか?」



ダイアナは深くため息をついた


「……行かなきゃならん、のだろーな!
 
 私には断る理由も無いからなッ!」



「引き渡した機体を自ら落としに行くのか

 お前さんも業が深いぜ」



「……いや、ちょうどいい

 さっき同じような事を考えていた…

 空軍のパイロットがモビルスーツ乗りを越えられるのか?
 ただの興味本位の疑問だったけど、早々に結論が出そうだ

 そうだ、マルコ!今回だけヘルプで制御シートに座ってくれないか?今回だけでいいからさ」


「えらいタイミングで部屋に入っちまったな?

 いいぜ、付き合ってやっても

 代わりに…」



マルコはダイアナの腰を引き寄せ、顔を近づけた


「いいわよ、ちょうど今夜の相手だったアンバーが倒れちゃったので今夜は空いてる」


マルコは激しい口づけを交わした


ダイアナも彼の首に腕を巻き付けて応える


「セックスは夜にね

 さぁ、出撃よッ!」


ダイアナは久しぶりの実戦に興奮していた…


ストーリーメニュー

TOPTOPへ