月のウサギは青い星の瞳をしているのか 〜キサンドリアの反乱〜
第14章 ビデオ・ログ
その頃
アガルタで行われていた戦闘はすでに終わってた
ネオ・ジオンは少ない戦力を補填するために月面のネオ・ジオン支援組織〈キサンドリア〉を徴用した
アガルタではネオ・ジオンの部隊とキサンドリアの部隊が引き上げていく
彼らも基地に戻ればすぐに地球へ運ばれるのだ
戦場から戦場へ
同様に地球連邦軍も表立ってはロンド・ベル部隊だけが壁となり、小惑星落下を阻止せんと行動しているが
連邦軍内でも上層部に反してロンド・ベル部隊を支援する動きが始まっていた
運良く連邦軍の正規部隊に拾われたコーエン・ゾーフェンとキャロライン・ウェスティンの2人も、拾ってくれた部隊ごとロンド・ベル部隊支援作戦に参加することになってしまった
「キャロラインさん、本当に傷は大丈夫なんですか!?月に残っていたら良かったのに!」
「脚はもう大丈夫、あと胸元の傷が痛むけど、コーエン診てくれる?」
「ばばばば、何を馬鹿なこと言ってんですか!」
「冗談よ、チャームフューリー部隊は無くなっちゃったもの、仕方ないわ
アンタについていくわよ!
それにしても良かったのかしら、
わたしたちの〈Gフューリー〉をあんな子どもたちに渡してしまって……
バレたら懲罰どころの騒ぎじゃないわよ?
なんせ外部へ横流ししたのと一緒たからね
キミはッ!」
「大丈夫です、キアラたちの仲間なら、連邦軍にもネオ・ジオンとも違う使い方をしてくれるでしょう」
「アンタ、えらく達観しちゃったわね?
アガルタの街で童貞でも捨ててきたの?」
「!!!!!!!何言ってんスかッ!
キャロラインさんッッ!!!」
「冗談よ、アンタは眼の前の裸の私にも手を出さないマジメくんだから!」
「なんか、スイマセン」
2人を乗せた連邦軍サラミス巡洋艦艦隊は月から緊急発進していくのだった……