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月のウサギは青い星の瞳をしているのか 〜キサンドリアの反乱〜

第3章 実戦!ギラ・ドーガ

無人機を遠隔操作しながらスコットたちは随伴行動の試作機〈ブリジニティ〉の訓練を行っていた


月の裏側グラナダシティから少し離れた工場プラントの廃墟で、突然ギラ・ドーガに襲われたのだった


ギラ・ドーガも同様にアナハイム・エレクトロニクス社の規格モビルスーツであり、スコットも試作機は何度も格納庫で見かけている


ただし、この量産機は連邦軍へは渡されず、別の組織へ流されたのだった


ネオ・ジオン軍


度々どこからともなく湧いてくるジオンの亡霊


かつてはアステロイドベルトの小惑星地帯から紛争が始まり、

火星の惑星開拓団にも小規模に組織された独立軍が存在すると聞いたことがある


地球では砂漠に、密林に、様々な土地で連邦軍に異議を唱える組織が生まれてくる


そして今もそれがスコットたちの前に牙をむく


噂では秘密裏に集められた残党たちが勢いを増してきているという


かつてはザビ家の子孫を興した団体もあったらしいが、新しい部隊はかつての指導者ダイクンの息子が神輿に上がっているらしい


月の裏側に位置するグラナダ市民だからこそ身近に感じる事例だが、月の表側フォン・ブラウン市は完全に地球連邦軍の管轄なので向こうの市民は何も知らされていないだろう


またそのような反連邦軍を支援する組織がこのグラナダには多数存在するのだ


ある種、軍隊とは別に民間の個人それぞれに強く信仰され、根付いている


酸素も水も限りある資源に重い課税を背負わされ、宇宙で暮らす民衆には連邦軍を忌みする人々が多い


それは月面基地だけでなくスペースコロニーて暮らす者も同じだろう


スペースノイドの苦しみは安穏と暮らす地球の人々には伝わるはずもないのだから


そんなグラナダ市に広がりを見せる反対組織〈キサンドリア〉


彼らは普段はそれぞれの職種の仕事をこなしながら、個人の思想により〈キサンドリア〉として活動している


反対勢力の多いグラナダには特に〈キサンドリア〉に参加する民衆が多いだろう


きっとダイクンの息子が再興する新しいネオ・ジオンを支援する者たちもかなり多いのだ


スコットたちテストパイロットたちは見てはいけない秘密部隊の隠密作戦に遭遇してしまったようだった


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