テキストサイズ

月のウサギは青い星の瞳をしているのか 〜キサンドリアの反乱〜

第7章 キサンドリアの反乱

目を見開いていたのはスコットよりもダイアナだった


そしてダイアナが驚いたのはのは目の前で自分と同じような反応をしているスコットの姿にさらに驚いたのだ


「な、なに…?? スコッティ! なんでアンタがフラナガン機関を知ってるのよッ!?

 ……アンタ、何者?」



「え…? ダイアナはフラナガン機関を知っているの???」


驚く反応をする二人にクレアやチャーリーたち仲間は戸惑う


「なに…? アナタたち……、一体なんの話しをしているのッ!?」



ダイアナが少し沈黙してから口を開いた


「わたし、昔そこに居たのよ

 Dr.フラナガンが主催してジオンのザビ家のバックアップがあった秘密の研究所よ

 ……そこはある意味、人体実験みたいな事を繰り返す所でそこではパイロットの特性に合わせた兵器の開発も行われていた研究所…

 あまり良い思い出は無いわ

 ところでスコッティはどうしてあの研究所を知っているの?
 私が知る限りアナタのようなメンバーは居なかったように思うけど」



スコットは少し不思議に思う


エースパイロットのダイアナ・ギルスベルゲンは見た目はとても若い

活発な少女のように思える

だがスコットがアナハイムのテストパイロットになる前から既に在籍していて、その時から既に類稀なる才能を開花させていた


若く見える程度の事なのだろう、と思っていたが一年戦争時代の施設に所属していたというのなら、この人はいったい幾つなのだろう?


14〜15年も前に……?


その時は幾つだった?


では、今この人は幾つなんだ…?



まじまじとダイアナの顔を見つめる


その顔の肌質や、目尻の雰囲気、首元などを見ていても若く見える程度どころではない

スコットと変わらないティーンエイジャーにしか見えない



「ボクの母親が話してくれていたので知っているだけだ…

 ボクの母親はそこの研究所でテストパイロットをしていたそうだよ…

 サイド3のコロニー〈パルダ〉だろ?

 そこでの記憶は無いんだ、まだ生まれたばかりだったから……


 母親が亡くなったあと、親戚づてでボクは月のスラムで育ったんだ」


「母親……」


ダイアナは記憶をたぐっていたが、子持ちのメンバーなど聞いたことが無かった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ