月のウサギは青い星の瞳をしているのか 〜キサンドリアの反乱〜
第9章 チャームフューリー部隊
さすがに下着をおろすときはキャロラインも協力して腰を浮かせてくれた
背中を支えにして体勢をずらしてくれたのだが、やはり両腕にも力がかかってしまい、一瞬苦悶の声を漏らしてしまう
コーエンは緊張と興奮のなかにいたが、キャロラインのツラそうな声を聞いて再び真剣に作業を進めることにした
タオルを絞っているとき、ふとキャロラインと目が合った
「……な、……なによ?」
「……いえ……キャロラインさんは綺麗だなと思って
裸で横たわってる姿は絵画に出てくる裸婦のようですよ」
「………アリガト」
「両腕の包帯さえ無ければ、ですけどね」
「なによ、褒めたり、けなしたり!!」
「スイマセン、でも本当に褒めたつもりです」
両腕だけ包帯だらけのミイラのようだが、それ以外の衣服はなく無防備な肢体をさらしているキャロライン
「それならよろしい、でもさ
裸のオンナを前にして襲ってこないキミもたいがい普通じゃない気がしてきた
あんたゲイかい?」
「ち、違いますよッ!今までの相手はみな女性ですっ!
とんでもないこと言うなぁ
ボクだってこんな状況で緊張してますよ
その緊張を悟られないようにヒッシに抵抗してるんです」
「ハハハ、悪いね 少年をそそのかしてるみたいなことさせて
とか、言って本心はラッキーだと思ってるでしょ?わたしのヌード見れてさ、触れることも許可されて」
「キャロラインさん……、ボクをもてあそんでますよね……ほら!脚を開かないと拭けませんよ!」
「キャッ! いきなり?」
「ふざけてるから、先にこっちを終わらせます」
「や、やさしくしてよね!デリケートなトコなんだから……」
「それはキャロラインさん次第です!さぁ始めますよ」
「………あ」
「……ヘンな声、出さないで下さいって!」
「ゴメンゴメン、いきなりだったから、つい」
結局コーエンが拭いてやるあいだじゅう、ずっとキャロラインは声をおさえることが出来なかった……