テキストサイズ

クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜

第12章 薔薇の谷 編


ラーズとターヤが湖に戻ってきたとき、すでに〈ストーム〉は起動して今にも飛び立とうと準備をしていた


「おぉい、エアジェイッッ」

「なんだか様子がおかしくない?」

「おいおい、あの子どもたちライフルを構えているぞ? あのボーズやばい状況なんじゃないか?」


「とにかく行ってみようぜ?」


皆が警戒しながら湖畔に近付いていく


「どうした、エアジェイ?何があった」


「ああ、落ち着いてくれラーズ君、彼女たちはボクがムリな注文を付けたのでマシーンから追い出そうとしているんだ
 だからラーズ君も銃をしまってくれ」


「ムリな注文?どうなってんだ」


「彼女たちのうちのひとりがコックピットシートに座ってマシーンが起動したんだけどそのときにもう一体のマシーンを感知したらしいんだ」


「もう一体? なんだ、それは?」


「カタストロフマシーンだよッ!ストーム以外にももう一体居たんだよッ!
 この子たちはそれをいち早く感じたらしいんだ」


ラーズは隣にいたローズのほうを見るがローズは「?」と不思議そうな顔をしている


ローズには何も感じられていないらしい


「それにね、彼女たちが言うにはそのパイロットの感覚が敵対している感情なんだそうだ
 カタストロフマシーン同士が戦おうとしてこちらに向かっているんだよッ!」


「なんだよ、それッ!ゼントリックス軍ってことなのかッ!?」


「そこまではわからないよ、この子たちに聞いても〈ゼントリックス軍〉そのものを知らないんだ、ただ敵がやってくる感覚だけが伝わってくるらしいんだ」


するとライフルを構えた10人ほどのキアラたちが威嚇しようと銃口を向けてきた


「説明は終わった?」

「私たちは行かなきゃならないのよ」

「向こうは戦うつもりだわ、対抗しないと」

「そんなときにこの男が連れて行けというので追い出したところよ」

「お前たちもジャマをするつもりか?」


クローンの少女たちはまるでロボットのように無感情なセリフを続けていく


「頼む、ボクを連れて行ってくれッ!
 どうしても会わなくちゃいけない人がいるんだ、きっと向こうのマシーンに乗っているに違いないッ!」



エアジェイは銃の威嚇にもひるまずに懇願した



ストーリーメニュー

TOPTOPへ