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クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜

第12章 薔薇の谷 編


「オッサン、バラバラになった機械ばっかりじゃねぇかッ!やっぱりゴミ倉庫だろ」


「こっちのを見てから言え!
 コイツは連邦軍からの依頼で開発された試作品だ」


イバンが照明を点けていく


そこに浮かび上がったのは新しい綺麗な航空形態のフリューゲルシリーズのようだった


「え、デカくないか、コイツ?」


ラーズの驚く声にニヤリと応えるイバン


「そうだろう?こいつは実験機でな、フリューゲルの機体のケツに小型のモビルスーツをぶっ刺してあるハイブリッドの実験機なんだ」


「ハイブリッド? こいつ分離するのか?」


「それだけじゃないぞ、コックピットはモビルスーツ側で複座式だ」


「フリューゲルはどうやって操作するのよ?」


ローズも不思議そうだ


「モビルスーツ側からもう一人のパイロットが遠隔操作するんだ、コイツ一機で連携チームが組めるってわけだ、そのかわり離脱距離は制限されちまうけどな?

 コイツはもともと月のアナハイムで開発途中の実験機らしくてな、どこぞの産業スパイがデータを盗み出してアーセナルに持ち込まれたいわく付きのシロモノだ
 組み上げたのはいいがパイロットが見つからなかったので此処に放置されてたお荷物ってわけだ」


「へぇ、モビルスーツ乗りの俺と飛行機乗りのローズにピッタリじゃねぇかッ!
 機体の名前は何て言うんだ?」

「大気圏内型Gフューリーだ、モビルスーツが
フューリー、航空形態のほうは大気圏内型チャーム
 宇宙仕様のほうはすでに実戦でも採用されとるからそれの地上版だな?」


「へぇ、Gフューリーね?ジム乗りのラーズにピッタリじゃない?」


「まさかお前らガキどものオモチャになっちまうとはな、死ぬんじゃねーぞ?ガブリエラを泣かせるな?まだ母ちゃんのところに行くには早いんだからな?」


「オヤジみたいな言い方するんじゃねーよ、オッサン! 覚悟は出来てるけど、此処で終わるつもりはねぇよ!
 ローズと世界を旅する約束もしちまったしな」


ラーズとローズは手を振ってコックピットへ昇るタラップを登っていった


イバンはガブリエラの息子を見送ることしか出来ない自分が情けなくて涙が零れ落ちるのを止められなかった……



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