ジェンダー・ギャップ革命
第7章 愛慾という桎梏
「こうして見ると、お腹へこんでるね。ちゃんと食べてる?」
「さッ、きも、食べてたァ……織葉さんに、言われたく、ないよぉぉ……」
「エッチな声。聴いてるとイキそう」
ちゅる。…………
「ひぅんっ」
耳を撫でた唇に飛び上がりそうになって、愛津はシーツを強く掴んだ。
愛津はボトムを脱ぎ捨てて、そうするよう促した織葉に誘導されながら、パンティも下ろした。恥ずかしさから横向きになると、彼女の指が臀部や太ももの裏側を撫で始めて、キスが背骨を伝っていった。啄みと、彼女の髪のくすぐりが、尾てい骨を戯れる。
「ダメっ……おかしく、なっちゃ……」
「なれば恥ずかしくなくならない?」
「とにかくダメェっ……」
「愛津ちゃん、後ろまですべすべ。一生愛でていられる」
「んっ……ぅっ」
織葉が愛津の上側の腕を持ち上げて、あばらの端や二の腕、脇を、丹念に唇で触れていく。
身につけるもの全て失くした愛津は、仰向けになった。
大きな窓が恨めしい。暗がりでも、目が慣れれば織葉の顔がはっきり見える。愛津が彼女を見上げられるということは、彼女にも愛津の頭の天辺からつま先まで、ありあり見えているということだ。