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真夏の夜の夢

第9章 第八夜


「過去は過去…
私、あなたに会いたくてずっと探し求めてきたのよ」

音もなくズボンのファスナーがスルスルと下ろされて行く。

『なんだ、この女、やっぱりヤリまんだったのかよ』

ヤらせてくれるんならヤらしてもらおうか…

健介のスケベ心が疼き始めた。

「ごめんよ、あれからスマホを海に落としてね
連絡したくても連絡できなかったんだよ」

口からでまかせを言うと
その舌が乾かぬうちに健介は女の唇を奪った。

エンジンが始動してエアコンの吹き出し口から
強烈な冷風が吹き出していたからか
女の唇は氷のように冷たかった。

「冷たい唇だね」

「うふふ…でも、アソコは炎のように熱いわよ」

女は健介の手を取ると
スカートの中に潜り込ませた。

意外にも女はノーパンで
指先はすぐさま濡れた女芯に触れた。

女は、とんでもなく濡れていた。
山肌から涌き出る清水のように
小水かと間違うばかりに
その雫は健介の指を濡らした。

アソコは熱いわよと
女は言っていたが
涌き出る清水は谷間を流れる清流のように冷たい。

だが、登山をして喉を潤す時のように
その冷たさがとても心地よい。

「お望み通りにセックスをしてやるよ」

健介は運転席から身を乗り出して
助手席の女の体の上に覆い被さった。

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