
マッチ売りの少女と死神さん
第5章 1月2日…だからってXXは無理です
サラがおそるおそる彼の肩の上に手を置く。
そうすると彼が手首を自らの首の辺りに導いてきて、彼女は両腕をホーリーに回した。
次いでご褒美みたいに唇をついばんでくるので、彼は本当に猫みたいだとサラは思った。
(こんな風に向かい合うのは……初めての時以来だわ)
先程のバスルームの一件から、サラは不思議と行為を自然なものとして捉えるようになっていた。
まるで心の奥を見透かそうとでもする、いつものホーリーの視線には気恥ずかしさを感じるものの。
足の間の狭く深い谷間。
そこを硬く逞しいものがぬるぬるすべっていく感覚。
まるで動物の舌のようなもので強制的にほぐされていくような。
粘膜の尖りも襞も柔らかく形を変え、ぐちゅううと潰され溶けていく。
それにはもう快感しかない。
「んん………」
軽いキスの後にすぐ唇を離し、彼がサラの頬や額にも軽く口付けを落とす。
衣服の隙間から開かれた、男性の胸元と肌を合わせる感触にサラの鼓動がとくとくと鳴った。
今回はいやにゆっくりだ。 サラは思い、かといって気を逸らしかけたらぐぐと膣口を押され、
「っんあ…」
と喘ぐ。
無意識に、彼女が余計に足を開いた。
ところがそれは再び通り過ぎ、代わりに彼女の陰核と先端を絡めるように動く。
「あ……はあ……」
思わず腰を浮かせたが彼はやはりそれを避けて、下の方に移動する。
どんどん湧いてくる愛液はにちゅにちゅ音が鳴るほどで、同じようにホーリーのものも、すごく硬いのが分かるのに。
「ホーリーさ…も、もう、意地悪…しないで」
さっきたしかに欲しいと言ったわ。 サラは彼の胸の辺りの衣服をきゅっと握った。
「うーん。 だって、まだ返事を聞いてないから。 どこに何が欲しいって聞かなかったっけ?」
珍しく爽やかににっこり笑うホーリーはむしろ性悪にしかみえない。
普段の行ないが悪いと他人からこう思われるらしいとサラは学習した。
