マッチ売りの少女と死神さん
第7章 1月3日…ただ触れていたいから
「うーん、僕もちょっと弱ってるからねえ」
「……あ」
(そうだったわ……! こんなことしてる場合じゃ)
サラがうっかりといった様子で顔を上げた。
(取りあえず、何かお薬か温かいものがあるか、フロントの人にきいてみたらいいかしら)
ぱっと思いついたサラが後ろを振り返ろうとすると
「ホ」
「てのは嘘で。 あんまりがっつくとサラちゃんが可哀想だからねえ。 クールダウンのつもり?」
ホーリーの声が被さった。
何かを考える前に少し枕元に進んだホーリーが、サラの腰の辺りにグリグリと押し付けてくる。
赤面したサラがその硬さに腰が引けそうになったが、彼女はなおもホーリーの体を気遣おうと試みた。
「う、嘘じゃないと……思います、けど…無理はしない方が…いいですよ」
「十時間」
「え?」
後ろで何やらゴソゴソしていたホーリーは
「もうさあ、十時間もしてないんだよねえ。 ほら」
サラの手を掴んで自分のものを直に触れさせた。
「………育つんですか、これ」
今までの彼より堅くて大きい。
それ以外に形容しようのない代物だった。