マッチ売りの少女と死神さん
第7章 1月3日…ただ触れていたいから
ホーリーはクッションに頭を高く乗せ、楽にサラを愛撫出来る体勢を整えた。
「ひゃ」
若干彼が上にずり上がったせいで、裏筋の薄い皮膚に彼女の吐息がかかったのが分かった。
(たとえ物は食べなくっても、サラちゃんのここには涎が出そうになるよねえ)
食欲の意義を再認識したホーリーが舌なめずりをしながらサラに話しかけてみる。
「今放っとかれると少しキツイなあ………死神のそこって甘いんだよ? 知らなかった?」
そんな訳はない。
しかしおそるおそるといった様子で、サラがその部分に顔を近付けた気配を感じた。
今までの彼女なら問答無用で拒絶していただろう。 彼女の意識から、性行為に対しての嫌悪は取り除かれたようだ。 おのれの成した偉業にホーリーの胸が熱くなった。
ぺ、ぺろ……
ほんの舌先がホーリーの亀頭に当たる。
それからたっぷり何秒か後に再び。
ぺろ。
サラの頭が斜めに傾げられて
「あ、甘い……わ?」
不思議そうに無邪気な声をあげる。
「サラちゃんは甘いものが大好きだからねえ……」
そんな訳はないが………何のこともない。
昨晩サラが寝た後。
ホーリーは不本意にしまわれた淫具袋の中から、乳香などをまた取り出し、さっきの間、性器に塗ってみただけだ。
サラから素晴らしい口淫などを期待しているわけではないが。
(サラちゃんのここを食べながら、ペロペロされたら堪んないだろうなあ)
わくわくしながら下準備していたホーリーであった。