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マッチ売りの少女と死神さん

第3章 1月1日…死神さんに注がれています


うなじや二の腕といった肌を撫でて、やんわりと彼女の緊張をほぐそうと試み、しかしその間も性感帯を軽く刺激してくる。
ショーツを上下していた指が、先端の突起を押しつぶすように擦り付けてきた。

「あぁ…!」

それらから逃れようと、脚をバタつかせて首を降ると、髪の生え際を手で掴んで、上に持ち上げられる。
仰け反って浮いたサラの両の胸元へ、我先にと男性たちの手が差し込まれた。

「っあ、いや…やぁ…んっ」

「ガハハッ…早速、色っぽい声出てきたじゃねえか」

そんな風に言われることが屈辱だった。
固定された手首から先だけが、無意味に空を切っていた。

サラを襲う複数の手。
両胸を異なる動きでまさぐられ、秘部に押し付けている指を細かく振動させてくる。

(ああっ…迎え入れたくなんかないのにっ…ま、また体が、変になったら…!)

サラはぞっとして震えた。

「へへっ。 ちっと貧相だが、この辺じゃあんまり見かけねえ可愛い娘だ」

体から力が抜けていくのは半ば諦めの感情だった。
少しずつ様子が変わっていくサラの表情を、男たちは食い入るように見てくる。

(…なんで…昨日から…こんな目にばっかり…っ)

しまいに片方のお尻も揉まれサラは歯をくいしばった。
下着に潜り込んだ指が内部に入り込もうとしている。
腰が跳ね上がりそうになったが、なんとかこらえた。
………サラはホーリーに醜態をさらしたくなかった。
知らないうちに、彼に対して心を許しかけていたことを、愚かで恥ずかしく思えた。
あの人はこれと同じことを私にしたのに。
あの人も同じなのに。

そしてその事実に対して今のこの状況よりも、涙が出そうなほど傷付いている、自分の気持ちが分からなかった。
そんなことを考えていた間に、とうとう下着に手をかけられたサラが目をぎゅっと固くつぶる。


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