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身近な練習相手

第5章 身近な異性

妹は、

「お兄ちゃん、枕ないと眠れないでしょ!ほら、起きて、起きて!」

と言った。僕は、後を向いたまま壁の方へモソモソと動いてベッドの端に移動した。妹は、

「ベッドの上では逃げられないんだから!」

と言ったと同時にベッドがググっと沈み、妹がまた僕を揺すった。どうやら妹はベッドの上に乗ったようだ。

僕は、目を瞑ったまま妹の方へ寝返りを打つと、妹の体に手が当たった。

僕は、目を瞑ったまま、

「枕!枕ないと寝れないから!」

と言って手を動かすと、妹の膝だと思われる部分に触れた。どうやら妹は、ベッドに正座しているようだ。妹は、

「バドミントンやるって言うまで、枕は渡さないよ!バドミントンやるなら枕いらないけど…。」

と言った。僕は、軽く妹の膝を叩きながら、

「枕はどこ?枕返して!」

と言った。

僕は、まだ一度も目を開けていない。だから枕が何処にあるのか、妹がどんな格好をしているのかも見ていない。が、膝を触った感触から、ズボンはスウェットを穿いているようだ。

妹は、

「もう〜、しょうがないな〜。枕あげるから頭浮かせて!」

と言った。僕は、妹の方を向いたまま目を開けず、頭だけ浮かせた。すると、妹は、膝の上に乗っている僕の手を避けた。そして、ゴソゴソとベッドが擦れる音がして、妹が僕の頭を持ち上げると、僕の頭は、枕の上に乗った。

「ん?なんか感触が違うな!」

と僕が言うと妹は、

「良い枕でしょ!こんな枕他にはないよ!」

と言った。

僕の頭は妹の膝の上に乗っていた。

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