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身近な練習相手

第5章 身近な異性

ダイニングに行くと、既にみんな席に着いていた。珍しく父親もいた。

母親が、

「ナポリタンは、あかりが作ったのよ!」

と言った。『あかり』というのは妹の名前だ。

父親が、

「ほー、あかりも料理出来るんだ?」

と言うと、妹は、

「出来ないことはないよ!レシピ見たり教えてもらえば…。今日はお母さんに教えてもらったの?美味しい?」

と父親に聞いた。父親は、

「美味しいよ!あかりが作ったにしては…。」

と言った。妹は、

「一言余分なのよ!」

と言ったが、機嫌は良いようだ。

僕は、さっきのことがあって、妹の顔をまともに見られず、下を向いてナポリタンを食べた。ナポリタンは僕の大好物だ!

食べたところを見た妹は、
 
「お兄ちゃん、どう?」

と聞いた。僕は、顔を上げて

「美味しいよ!」

と言って妹をチラッと見た。

「本当に〜!良かった!沢山食べて!」

と言い、妹も僕を見て目が合った。妹は、真っ直ぐ僕を見ても何ともないようだ。あんな事があったのに、むしろテンションが高い。












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