「シャーク×サルベージ」
第2章 「シュルフ・ルソン」
翌日
ナオトがショップに顔を出すとレッスンのメンバー数人とコーチ役のエイプリルが談笑していた
「ボンジュール! みんな早いね」
「おはよう、ナオト! ちょうど良かったわ
みんなと話しをしていたのよ
今日のレッスンはベル=イル島まで行ってみない? みんな島の話しを聞いて行きたくなったみたい!」
「いいですね!キブロンから船が出てるんでしたっけ?」
「そうよ、今の時期だと1時間毎に船が出てるわ! さすがにボード持ってだと大荷物になるから島でレンタルしたらどうかしら?
手軽でいいでしょ!」
レッスンメンバーは皆、乗り気のようだ
皆でトラックの荷台に乗り込んで半島の南端の港へ向かった
港からは船で40分
島には2つの港がある
観光客がたくさん乗り込んで定期船はキブロン港を離れた
観光客ともあって船代は15ユーロもしたが、滅多に行く機会も無いのでレッスンメンバーは皆テンションが高かった
船の中でミアとサーシャの姉妹と仲良くなった
二人は親の再婚で連れ子同士の姉妹だったが仲は良かった
「最初はね、親の前というのもあって、わざとらしく仲が良いフリをしていたの」
「そう、ミアは少し臆病なのよ」
「でもサーフィンを一緒に始めてから、前よりも仲が良くなったわ!」
「それは良かったね! どっちがお姉さんなの?」
「わたしたち同じ学年なのよ」
「何言ってるの!私のほうが早く生まれてるじゃない!」
「1ヶ月くらいの差でお姉さんぶらないでよ!サーシャ!」
皆で談笑しているうち、あっという間に船は港に辿り着き、一行はベル=イル=アン=メール島へやって来た