テキストサイズ

「シャーク×サルベージ」

第1章 「マリン・ジェガン」


「マット、こっちもそろそろ上がるわよ」


「オーケー、シンシア!アイツはどこかへ消えちまったようだ、レーダーの圏外に出て行った
 今のうちに上がってこい!」



だが



それは隠れていた



突然の警告音!



ブー!ブー!ブー!


「な、なんだ? どこだ」


マットは鳴り響くアラートを止める



その直後にドォォン!とコックピットに衝撃が響いた!


「うぉッッ!!??」


マットのヘルメットがグラングラン揺れる
まるで正面衝突した事故のようだ


マットは舌打ちする


“クソが…! 明日ムチ打ち確定じゃねぇか!”



マットのマリン・ジェガンの機体に突撃してきたのは10メートルを超える巨大な生物


ダイオウイカだった!



彼らが先月から妨害されていた原因は深海生物だったのだ



世界中の温暖な海域に姿を現すダイオウイカ


それらは熱帯地域や温帯地域に限らず北欧のノルウェーや日本でも東北の海底で発見されている

温暖なフランスのリゾート地も例外ではなかった



「マット! どうした?」


「アイツだ! 突然出てきやがった!」


ダイオウイカはマットの機体に突撃したあとも執拗に迫ってくる


長い触手が機体に迫る!


「こ、コイツ! 俺に取り付くつもりだッ?」



「マット! 攻撃してッ!」


「……言われなくても…ッ!」



マットはビームライフルを構えようとするが間に合わない!


あわててライフルを諦め、ビームサーベルを手にした



ビュン!と伸びる光の剣


高温の剣から急激に沸騰した周囲の海水の泡が無数に出てくる



沸騰する泡の抵抗もありビームサーベルを振り下ろすと動きがゆっくりになってしまう

マットはフェンシングのように突く姿勢をとり動きを最小限にして迫りくるダイオウイカを狙った


ドォォン!!!



交錯した瞬間、


ダイオウイカは焼かれていく





そのまま無数の腕を伸ばし、マットのマリン・ジェガンを包み込む!



深海の水圧ギリギリに設計されたマリン・ジェガンだが、それ以上の負荷には耐えられなかった



「……フン、 これで明日のムチウチは回避出来たな……」



ボシュッッッ!!!



マットのマリン・ジェガンはダイオウイカごと爆縮してしまった……



ストーリーメニュー

TOPTOPへ